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【特別寄稿】パチスロ6.1号機の適合状況と、懸念される問題点/鈴木政博

投稿日:2020年7月27日 更新日:

2.パチスロ6.1号機に期待されている低ベースAT
パチスロ6.1号機で最も期待されている部分は「AT機の低ベース化」だ。まずは、緩和された部分と、どのように低ベース化するかについて改めて考えてみたい。

パチスロ6.0号機のAT機は、おおむね「50枚50Gあたり」の高ベースに設定されていた。これは型式試験のやり方に関係がある。保通協では現在、2つの打ち方で試験されていると推察されており、名付けるなら「実射打ち」と「ランダム打ち」といった打ち方が試されているためだ。

まず「実射打ち」の方は、ホールでファンが打つ打ち方に近いもので、主に出玉率上限を超えないかを見る。具体的には「小役を取りこぼさないよう目押し」したり、「ナビに従いATを消化」といった一般的な打ち方だ。こちらは専用の自動打ち機を合わせて持ち込むことも多い。

もう一つ「ランダム打ち」の方は、主に出玉率の下限を下回らないか見るもので、例えば「順押し」と決めたらずっと順押しで、また「逆押し」と決めたならずっと逆押しで、試験中の全ゲームを消化し続ける。AT中も、ナビに従わずずっとその打ち方をする。

この「ランダム打ち」では、AT機については「通常時」も「AT中」も同一の出玉率となってしまう。つまり「ずっと通常時」として消化するのと同じとなるので、出玉率の下限60%を超えるには「通常時の出玉率60%」を確保する必要があった。この通常時出玉率60%が、50枚50Gという高ベースに繋がっていた。

今回の6.1号機で緩和された部分のキモがこの点だ。遊技者にとって条件が同じであれば「1枚役+AT抽選or15枚役」といったナビを出すことができるようになった。型式試験時にずっと同じ打ち方で「ランダム打ち」を行うなら、試験時は出玉率下限60%を確保できる。ナビに従わず打つため、時々15枚役を取りながらATにはほとんど入らない、という性能になるためだ。一方でホールに実機が導入されたら、通常時に「1枚役+AT抽選or15枚役」というナビが出た場合、ほとんどのファンは「1枚役+AT抽選」の押し順を選択するだろう。なぜなら「ずっとATに入らないが極めて高ベース」の機械など、誰も打ちたくないからだ。ほとんど負けないけれども、絶対に勝てない機械を好む人はいないだろう。

しかし現時点で、この低ベースAT機の適合情報が全く出てこない。複数メーカーにヒアリングした限りでは、どうやら「17,500G試験の下限がクリアできず不適合」というケースが目立っているようだ。なぜこのような事態になっているのか。

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