【寄稿】パチンコ・パチスロ規制 規則改正案を最速徹底解説!③/鈴木政博の遊技産業考現学

ト 役物連続作動装置の性能に関する規格は、次のとおりとする。

(改正前)
(ホ) 第1種特別役物に係る役物連続作動装置が作動することとなる図柄の組合せの数は、その作動中に獲得される遊技メダル等の数が、遊技メダルにあつては360枚を、遊技球にあつては1,800個を、それぞれ超えない遊技機にあつては、すべての図柄の組合せの数の1,500分の2を超えるものでないこと。

(改正案)
(ホ) 第1種特別役物に係る役物連続作動装置が作動することとなる図柄の組合せの数は、その作動中に獲得される遊技メダル等の数が、遊技メダルにあつては225枚を、遊技球にあつては1,125個を、それぞれ超えない遊技機にあつては、すべての図柄の組合せの数の1,500分の2を超えるものでないこと。

【解説】
図柄組み合わせ数の規定。今までも360枚を超えないボーナスしか搭載していない機械に関しては、通常の21コマリールであればボーナス図柄組み合わせ数は12通りまでとされていた。これが、ボーナス枚数が480枚から300枚になったことに合わせ、360枚から225枚に修正されている。

(改正前)
(ヲ) 第1種特別役物に係る1の役物連続作動装置は、その作動中に、遊技メダルにあつては465枚を、遊技球にあつては2,325個を、それぞれ超えない数のうちからあらかじめ定められた1の数を超える遊技メダル等が獲得されたときは、その作動を終了するものであること。

(改正案)
(ヲ) 第1種特別役物に係る1の役物連続作動装置は、その作動中に、遊技メダルにあつては285枚を、遊技球にあつては1,425個を、それぞれ超えない数のうちからあらかじめ定められた1の数を超える遊技メダル等が獲得されたときは、その作動を終了するものであること。

【解説】
ぱちんこ遊技機がセーフ2400個から1500個になったのに合わせ、パチスロ第1種に関しても6000円換算である300枚を上限とするための変更。したがって実質的に第一種ビッグボーナスに関しては「285枚を超える払い出しで終了」とすることで、300枚以上は出ないようにしている。最大値は「1枚入れ・15枚払い出し」で19回目に285枚ジャスト、20回目に300枚ジャストとなり、純増枚数では280枚となる。

(改正前)
(ワ) 第2種特別役物に係る1の役物連続作動装置は、その作動中に、普通役物若しくは第1種特別役物の作動に係る条件装置が作動したとき又は遊技メダルにあつては253枚を、遊技球にあつては1,265個を、それぞれ超えない数のうちからあらかじめ定められた1の数を超える遊技メダル等が獲得されたときは、その作動を終了するものであること。

(改正案)
(ワ) 第2種特別役物に係る1の役物連続作動装置は、その作動中に、普通役物若しくは第1種特別役物の作動に係る条件装置が作動したとき又は遊技メダルにあつては153枚を、遊技球にあつては765個を、それぞれ超えない数のうちからあらかじめ定められた1の数を超える遊技メダル等が獲得されたときは、その作動を終了するものであること。

【解説】
ビッグボーナスが480枚から300枚になったのに合わせ、2種ボーナスであるCTも「253枚を超える」から「153枚を超える」に変更。今まで役物比率的に第1種ボーナスを使わずに第2種ボーナスだけで200枚程度のボーナスを搭載していた機械も多数あったが、今後は2種ボーナスでは百数十枚しか出せないことになる。

リ 遊技メダル数表示装置の性能に関する規格は、次のとおりとする

(改正前)
なし

(改正案)
(イ)遊技者が記録された遊技メダルの数を示す信号を自由に送信することができる性能を有するものであること。
(ロ)遊技者が直接操作する場合のほか、記録された遊技メダルの数を減ずることができないものであること。
(ハ)記録された遊技メダルの数を示す信号を遊技球等貸出装置接続端子板を介さずに送信することができないものであること。

【解説】
管理遊技機にかかわる規定を追加。こちらも詳細は解釈基準などで今後明らかになるだろうが、書いてある条文から「遊技者がボタンを押せば、表示メダルを会員カード等に送信でき貯玉できる仕組み」「遊技者がベッドボタンを押して遊技したり貯メダルしたりする以外に、表示された玉数を減らすことができない仕組み」などが書かれているが、最後にパチンコと同じくこちらにも「遊技球等貸出装置接続端子板を介さずに送信することができない」とあるため、「メダル表示データを送信するには、遊技球等貸出装置接続端子板を介して遊技球等貸出装置(いわゆる「CRユニット」等)へ送信、そして会員カード等に貯玉する」ような仕組みが必要だと推測できる。

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