昨年夏に、ここで「パチスロ6.1号機、特に期待されている低ベースAT機の適合状況が芳しくない」と書いたが、それから約半年が経過。ついに低ベースAT機の納品が始まり、発売予定機種もいくつか出てきた。現在パチスロ6.1号機、特に低ベースAT機は現在どのような状況に置かれているのか。今回は、この点について考察してみたい。
1.パチスロ6.1号機のおさらい
6.1号機は、一部自主規制が緩和され、2019年12月17日以降に型式申請に持ち込みが可能となった。6.1号機で緩和された機能を改めてまとめると、以下の3項目だ。
自主規制緩和内容
1.ペナルティ規制の緩和 2.スタートレバー・ボタン等を使用した疑似遊技 3.ビデオリール演出 |
このうち2.と3.は演出部分なので詳細は省くとして、目玉となっているのは1.だ。簡単に言えば禁止されていた「当該ペナルティ」がOKになったもので、例えば「1枚役 or 15枚役」のフラグが立っているゲームで、1枚役を取ったらAT抽選をするが、15枚役を取った場合はAT抽選をしない、といったもの。
これには条件があり「どちらをとっても出玉率は同一」にしなければならない。
1Gペナルティの例
「1枚役 or 15枚役」のフラグが立っているゲームで・・・ ① 15枚役を取る→3枚投入で12枚の得だが、AT抽選はしない ② 1枚役を取る→3枚投入で2枚の損だが、期待値700枚のAT抽選を1/50で行う ※①は+12枚、②も-2枚+14枚で期待値+12枚と同一になる |
このような仕様であれば、ファンは「高ベースだがATにほとんど入らない」機種を望むハズもなく、多くの遊技者は「低ベースだがAT抽選を頻繁にする」打ち方を選択するだろう。この考え方で昨年は前半から多くの機種が持ち込まれていたが、適合に至るまでの道のりは難を極めることとなる。