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『遊技日本』

出玉イベントを行うスロット店が出現/台湾パチンコ突撃取材2018

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我々「遊技日本」編集部としては、実に3回目となる台湾パチンコ(スロット)突撃取材。今回、台北市より車で南に1時間半ほどのところにある新竹市を訪れることとした。

新竹市を訪れることとしたのは、あるパチンコメーカー関連のイベントを取材するため台北市を訪れることとなったため、合わせて台北市近郊でパチンコホールがないか探していると、下記サイトを発見したことがキッカケだ。『SLOTTO』と名付けられた同サイトでは、台湾各地のパチンコ店情報から日本でも未導入の新機種情報までパチンコ・パチスロに関する様々な情報を提供。さしずめ、台湾におけるパチンコ・パチスロ関連のポータルサイトといったところだろう。

ポータルサイト『SLOTTO』を吟味した結果、我々編集部では、新竹市のページに掲載されていた4店舗(※2018年6月時点、現在は5店舗掲載中)と、他のサイトなどで見つけた店舗など計6店舗を訪れることにした。

 

規模・稼動率は『黒桃皇家倶楽部』が一番

新竹市内にあるパチンコホール6店舗中4店舗は、パチンコが10~20台、パチスロが80~150台というパチスロ中心の機種構成。これらの店舗はメダルで遊ぶゲームマシーンやポーカー・バカラといったカジノゲーム(ビデオゲーム)を併設している。ゲームコーナーは基本的にパチンコ・パチスロコーナーよりも小さいケースが多かった。

新竹市内で最も規模が大きい「黒桃皇家倶楽部」という店舗は、パチンコ187台、パチスロ114台の計304台を設置。パチンコ187台のうち、160台は現地人に人気の高い“アレパチ”で、アレパチコーナーはほとんど空台が見られないほど盛り上がっていた。同店にはゲームコーナーやカジノゲーム専門のフロアがあり、外観もかなり立派でちょっとしたカジノといった雰囲気である。

「黒桃皇家倶楽部」の外観。台湾で見たパチンコ店の中で最も立派な外観だ。

各店舗の設置機種は上述したポータルサイト『SLOTTO』で、ある程度確認することができるが、日本のパチンコホールではすでに撤去されている昔の機種から、現在日本で絶賛稼動中の人気機種まで、パチンコもパチスロも幅広いラインナップとなっている。今年発表された最新の5.9号機も何機種か見かけた。なお、“アレパチ”を設置していたのは「黒桃皇家倶楽部」ともう1店舗の2店舗だけだった。

稼働状況はというと、平日昼間の調査でどの店舗も平均して1~2割程度。しかし“アレパチ”の稼動率は異常に高く、掛け持ち遊技中の台も含めると、空台がないという機種も多かった。一方、アレパチ以外の液晶搭載のパチンコは人気がなく、稼動中の機種はほとんど無かった。パチスロはというと割と稼働が付いていると感じたのは「イミソーレ」くらいで、その他ではこれといった人気機種はなく、客付はまばら。店舗毎の稼動率では、アレパチを160台設置している「黒桃皇家倶楽部」が一番高かった。

 

進化する台湾のパチンコ営業

過去に台中市、高雄市で取材した際は、カウンターで1,000元(1元=約4円)を支払うと、メダルが入ったカゴが手渡されるというスタイルの店舗が多かったが、今回、新竹市で訪れた店舗では各台にサンドが備えられ、遊技者は座ったまま100元を投入してクレジットで遊ぶという、日本と同じスタイルの店舗が見られた。遊技料金は100元(約400円)で50クレジットの台が多かった。アレパチに関しては2店舗とも、カウンターで1,000元(約4,000円)を渡すと紙で包まれた50枚のメダルが手渡され、そのメダル1枚を台間サンドに入れるとノズルから40玉が出てきた。これは、台中市や高雄市と同じスタイル。

また、ある店舗では、パチンコ台に貼られていたQRコードを読み取ってみるとLINE@アカウントへの友達登録ページが表示され、登録すると下記のような画像を確認することができた。どうやら台湾のパチンコ店においても、LINEやFacebookなどのSNSを利用した集客を行っている店舗が存在するようだ。

アップされている写真は特別な大当りや大量メダルを紹介するものが多い。

今回の取材で強く印象に残ったのは、一昔前の日本のパチンコホール同様、あからさまな出玉イベントを行う店舗が出現していることだ。現地で確認できたイベントのひとつが「閉電エリア」というもの。このイベントは、お店の中に時間開放のシマがあり、そのシマではある時間帯のみ、抽選で当たった人に高設定台を開放するというもの。ちなみにイベント名にある「閉電」とは、高設定台を開放している時間帯以外は、シマ内にある遊技機の電気が落とされている(電気が消えているシマ=閉電エリア)ことから、そのように名付けられているという。

我々が3年前に高雄市・台南市を訪れた時には、出玉イベントを行っている店舗やSNSを活用して集客する店舗は確認できなかった。台湾のパチンコ事情も、ある意味、進化していることが伺える。

今回、編集部では、台湾を訪れる日本人を現地のパチンコホールに案内する旅行代理店のA氏に取材を試みた。同氏によると、日本でパチスロ5.5号機が出始めた2016年頃から、台湾のパチンコホールで日本人を見かけることが多くなってきたという。

パチスロが大好きで日本のパチンコ業界の事情についてもかなり詳しく、例えばAT規制や今年2月に施行された改正規則についても詳細に把握しているというA氏。同氏は、今の日本で人気を集めるパチンコ・パチスロ機が撤去となれば、規制の影響を受けない台湾パチンコが、日本人から注目されるに違いないと考えた。その結果、台湾を訪れる日本人に安全で安心な店舗で遊技してもらおうと昨年末に同社を設立、これまで多くの日本人を台湾のパチンコホールに案内してきた。

実はこのA氏が先述の出玉イベント「閉電エリア」の発案者だ。日本で過去に行われていた出玉イベントをヒントに、現地にある取引先ホールで同イベントを試してみたところ、地元のファンの支持を得たため、その後も継続してイベントを実施しているとのこと。ただし同氏によれば、単にイベントをすれば集客できるというわけでもなく、実際、他の店舗が同様のイベントをしても成功しなかった。同氏の話からは、現地の人々に出玉イベントはそこまで定着していないことも伺えた。

 

やはり換金はタブー

過去に2回取材を行っている台湾のパチンコ事情を我々が再度、取材しようと決めた理由は、当サイトに掲載しているレポート記事「台湾パチンコ突撃取材!!」のPV(ページビュー)が、ある時期を境に急増したからだ。2015年10月にアップした同記事はそれまで1日あたりのPVは200程度だったが、今年3月24日から約1カ月に渡り、毎日1,000PV以上を記録。最も多い時で、4,000PV/1日に達した。ちなみに、レポートは4つに分かれているが、一番人気があるのは台湾パチンコの換金事情を紹介したものである。

今回の取材ではスケージュールの都合上、残念ながらほとんど遊技する時間はなく、どのように換金行為が行われるのか取材することができなかった。しかし、台湾のパチンコ事情に詳しいもう一人の人物、B氏に話を聞くことができた。貿易会社を経営し、日本で遊技機のリサイクル事業を展開するB氏は「台湾では出玉を換金することが法律で禁じられており、どのパチンコ店も表向きは換金のないゲームセンターとして営業している。しかし、換金行為はどのパチンコ店でも行われており、警察当局の摘発を逃れるため、店とは関係のない第三者が換金を行うケースが多い」と話す。

これは前回、高雄市で取材を行った際、現地のコーディネーターから聞いた内容と合致している。多くの店舗が採用しているのは、店舗が換金を行うために雇った人が客から貯玉再プレイ用に発行したカードなどを買い取るという手法。店舗が警戒するのは警察の内偵捜査であり、警察ではないことを示すために、客に会員に入ることを求めるケースが多い。ただし、客が日本人や外国人ということが分かると換金に応じるケースもあるという。

 

遊技機に関する問題

台湾パチンコには、換金以外にも遊技機に関する問題もある。取材中、明らかに改造しているということが分かるパチスロを発見した。リール図柄から元の機種は「ジャンキージャグラー」ということは分かるのだが、上パネルの説明書きを見る限り、内部仕様は我々が知っている「ジャンキージャグラー」ではないことが見て取れる。

見た目は「ジャンキージャグラー」のようだが…。

台湾のパチンコ店は、遊技機は全て廃棄台だからどのように使っても構わないという風潮があり、遊技機を許可なしに改造・販売することが知的財産権の侵害に該当する恐れがあるということを認識していない恐れもある。市場がそこまで大きくないという理由で遊技機メーカーは何も手を打っていないが、今後、台湾のパチンコ市場が拡大すれば、遊技機メーカーも対応に乗り出さざるを得なくなるだろう。

パチンコ営業における根幹の部分である換金行為が禁止されている以上、台湾のパチンコ市場が急激に拡大することはないのかもしれないが、日本の市場から旧規則機が撤去されていけば、パチンコ・パチスロ目的で台湾を訪れる日本人が増える可能性はある。しかしその一方で、様々な問題をはらんでいるのも事実。今回の取材ではそんな問題点が目についた。台湾パチンコが今後どの様な道をたどっていくのか、引き続き注目していきたい。

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