【コラム】設定調整のススメ~パチスロ「Re:ゼロ(リゼロ)」編~/設定師@飯田

皆さんこんにちは、設定師@飯田です。パチスロの設定師と言う特殊な職業を生業としている者でして、以後お見知りおきを。ちなみに設定師来店!みたいな集客を促すような企画は行っておりません(笑)ので、悪しからず。

今回はコラム初回ですので、簡単な自己紹介と、ホール側の設定調整について、少しお話させて頂きます。

私は1年365日、契約ホール企業様の設定を調整しながら稼働・売上・粗利のバランスを取りつつ、計画を達成するのが主な仕事です。その他、パチスロ運営についての様々なご提案もホール企業様にさせて頂いております。

パチスロの設定調整・配分の組み合わせ数は、皆さんがイメージしているよりかなり多く、例えば6段階設定のパチスロ機が200台あるとすれば、設定の組み合わせ数は6の200乗です。

6の200乗=426,825,223,812,027,000,…あと0が138個・・・確認したら156桁ありました(驚愕!)

この無限に広がる配分の中から翌日の営業で、よりベターなたった1つの答えを導き出すのが設定師の仕事となります。設定担当者の1日1日の判断が、店舗の業績に直結するため、責任重大、かつ、やりがいもありますね。

本コラムは、主にホール関係者向けの内容となりますが、ユーザーの皆さんにも立ち回りのヒントになるかもしれません。日々のパチスロ運営・設定調整、そして立ち回りの参考にして頂ければ幸いです。

では本題に。今回は導入初週から話題騒然!超高稼働!「Re:ゼロから始める異世界生活」、略して「Re:ゼロ」の設定運用を検証させて頂きます。

まずは弊社の実績集計値(各ホール様の運用状況)を見てみましょう。
集計期間:2019.3.4~2019.4.3(導入1ヵ月)

設定 使用
比率
平均
投入
出玉率 コイン
単価
41.0
%
24,570
96.5
%
3.07円
45.7
%
25,053
98.5
%
2.86円
0.5
%
25,381
99.9
%
2.73円
6.4
%
26,244
102.8
%
1.73円
1.2
%
28,333
106.6
%
1.10円
5.2
%
26,657
110.4
%
0.77円

設定使用比率を見ますと、偶数設定を頻繁に使っていることが分かります。これは大都技研の機種によく見られる傾向で、「番長シリーズ」も、設定②④の使用比率が圧倒的に高く、「Re:ゼロ」も同様に、今後は②④の使用比率が高まっていくのではないでしょうか。

注意すべき点は、偶数設定だからと言って平均投入(イン)枚数が急上昇するわけではないということです。弊社データでは、設定⑤の平均投入(イン)枚数が一番高く、その要因は奇数設定によく見られる「一撃性能の高さ」も影響していることと推察されます。

低設定域についてですが、設定①の出玉率96.5%は、ユーザーにとってかなり辛く、キツイ印象を与えております。50枚当たりのベースが約50G程度ある6号機において、出玉率が低い機種については・・・

ダラダラと打たされる →天井を迎える →CZスルー →2度目の天井を目指す →天井単発終了 →二度と打たない

といった負のループを起こす要因となり、故に「Re:ゼロ」は、設定①を出来るだけ使わず、設定②をベースとした調整が望ましいと考えられます。

本機は設定②でも出玉率は98.5%と低く、等価エリアでも利益確保は十分可能です。コイン単価も2円後半あたりで、稼働さえあれば売上及び粗利額にも期待できます。設定②をベースとして、目標の粗利確保が可能かどうかのシミュレーションは是非、しておきたいですね。

続いて、本機の主な設定判別・示唆要素を確認します。

・白鯨攻略戦突入率

設定① 1/523.8
設定② 1/486.6
設定③ 1/491.4
設定④ 1/402.5
設定⑤ 1/379.8
設定⑥ 1/333.8

※突入率は高設定ほど優遇されています。

・ステージ別
「コンビニステージのお釣り」
「ひざまくら・温泉ステージでの獲得ぽいんと数」
「ゼロから始める異世界体操中の獲得ぽいんと数」
「ゼロからっしゅ中の枚数オーバー表示」

上記タイミングで表示される以下の数字が設定を示唆します。
246:偶数設定確定
456:設定④以上確定
666:設定⑥確定

・白鯨攻略戦終了画面
黄色い花背景:高設定ほど出現しやすい
夕焼け背景: 設定②以上
夜背景:   設定③以上
全員集合背景:設定⑥

設定示唆要素は色々とありますが、調整をする上ではやはり偶数示唆に注意が必要ですね。となれば「246表示」「456表示」「設定③以上確定」の示唆に共通する設定④が、本機の稼働貢献におけるカギとなります。

更にCZ「白鯨攻略戦」突入率も、設定④から大幅に上昇します。上振れすれば、十分に高設定を予感させる挙動となり、設定④⑤⑥示唆が出たら、ほとんどのユーザーが、ぶん回すでしょう。設定⑥のスランプグラフが異常なほど安定しているので、逆に⑥は高設定を体感してもらいたい日以外は、積極的に使わない方が良いかもしれません。

設定④は③以下と比較して、設定別の平均投入(イン)枚数も1,000枚以上高い結果となっています。出玉率が102.8%あるため、当然、オール④での通常営業は難しいと思われますが、通常営業でも設定②をベースとし、あとは④をどれだけ使えるかと言うのが、設定の組み合わせとしては理想でしょうか。

また、放出を予定している日も、設定④をどれだけ使えるかを考えてみてはいかがでしょうか。何故なら高稼働を維持している現状では、設定⑤⑥の多用よりも設定④の投入率を上げる努力が、高稼働を維持しやすい環境を生み出してくれると思われるからです。

参考設定配分
通常営業1
 ②①②②②①
シミュ出玉率  97.8%

通常営業2 ②②①②④①
シミュ出玉率  98.6%

通常営業3 ②①①④②④
シミュ出玉率  99.3%

放出営業1 ④④④④④④
シミュ出玉率 102.8%

放出営業2 ④②⑥②②⑤
シミュ出玉率 102.7%

放出営業3 ②②⑥②②⑥
シミュ出玉率 102.6%

※シミュシミュレーションソフト「Mode Master Pro」計算値引用
※出玉率の値は、あくまで実績から導き出したシミュレーション値であり、その通りになる保証はありません。

それでは、次回もお楽しみに!

■プロフィール
飯田 信一
㈱メイドインサービス 取締役営業本部長
パチスロ運営のコンサルティグ業務(営業計画、導入台・撤去台選定、配置図、設定調整など)、セミナー講師、遊技機メーカーの開発・販売支援など、ホールとメーカーの両サイドから業界を盛り上げる業務に従事。パチスロ運営・設定調整でお悩みのホール様のほか、遊技機メーカー様からの試射評価のご相談もお待ちしております。
Mail:iida777@assystem.co.jp
http://made-in-service.com/

©長月達平・株式会社KADOKAWA刊/Re:ゼロから始める異世界生活製作委員会
©DAITO GIKEN,INC.

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