2. 有利区間のリセット
有利区間が1,500Gだった場合の機種は「AT終了時に有利区間がリセットされる」ものが大半だった。これは、ここでリセットしておかないと、次にATに再度突入した時のゲーム数が短くなってしまうためだ。例えば700GでATに突入し、AT中400Gを使って1,200枚獲得して終了した場合で考えると、ここでリセットしなければ残り有利区間は400Gしかない。これでは早めに再度ATを引いても、期待感が小さい。そこでAT終了時は毎回リセットする手法がとられることが多かった。
しかし緩和されたことにより、いくつかのゲーム性が考えられる。一つは今までどおり「AT終了時に有利区間リセット」というやり方だ。有利区間G数は緩和されても、現状でも2,400枚規定は残っている。つまりAT当選のたびに「2,400枚出る可能性」を残すなら、この方法だろう。
もう一つ「少な目の獲得枚数であれば有利区間をリセットしない」というゲーム性も考えられる。こちらは、AT終了時にも有利区間ランプが消えないことで、早い引戻しに期待感を持たせることができる。1,500G機でも、たまに「AT終了時に有利区間ランプが消えない、と思ったらすぐに再度ATに突入した」という体験をすることがあったが、緩和されたことで「少なめのAT獲得を、連続で積み重ねながら総獲得2,400枚を目指す」といったゲーム性も実現しやすい。特にメダルレス遊技機であれば「トータル2,400枚獲得」以外では、ずっと有利区間がリセットされない、ということも可能だ。この場合、常にトータル2,400枚獲得を目指しながら、その2,400枚の固まりを何回やれるか、というゲームになる。
3. 一度に2,400枚以上の獲得の可能性
有利区間のゲーム数は緩和されても、現状では2,400枚規定は残っている。とはいえ、今までのパチスロでも2,400枚以上、例えば3,000枚程度なら一度に固まって出ることはもちろん皆無ではなかった。2,400枚出て、有利区間がリセットされた後すぐに再度ATに当選すれば、そのような事は当然起こりうる。
では今後、2,400枚以上が固まりやすい仕様は可能なのか。考え方としては、有利区間ランプが消えた状態をAT当選の優遇区間にすれば、そういった固まりは発生しやすくなる。ただし「ラムクリ時」や「設定変更後」も、同じく「有利区間ランプが消えた状態」となってしまう。このままではホールも使いにくいし、型式試験持ち込み時も最初の状態は「有利区間ランプが消えた状態」なので、出玉率試験で不適合となる可能性も高まりそうだ。
そこで考えられるのは「ボーナスフラグの成否状態」だ。AT機は、増えないボーナスのフラグが成立した状態でゲームが進行するのが普通だが、この「ボーナスフラグの成否状態」には差が生まれる。ラムクリ時は「有利区間ランプは消えている」のに加え「ボーナスフラグは成立していない」状態だが、これが例えば2,400枚獲得した直後の状態であれば「有利区間ランプは消えている」が「ボーナスフラグは成立している」状態となる。
この「非有利区間&ボーナスフラグ成立」という状態を、AT当選において何らかの優遇をすれば、一度に2,400枚以上が固まりやすい仕様も理論的には可能だ。