【特別寄稿】遊タイム搭載ぱちんこ機の現状/鈴木政博

遊タイムが搭載されたぱちんこ遊技機の導入が進んでいる。様々なスペックや見せ方のものがある中、現状はどのような評価がなされているのか。遊タイム機の今後の動向もふまえ、遊タイム機について考察してみたい。

1. 導入される「遊タイム」搭載ぱちんこ遊技機の現状
まずは下の表をご覧いただきたい。これは、導入または発表された「遊タイム」搭載機リストだ。遊タイム搭載機としては4月20日のSANKYO製「Pフィーバー真花月2 夜桜バージョン」がトップ導入として開始したものの、不運にも新型コロナウイルス感染拡大による「緊急事態宣言」発令直後のタイミングであり、休業要請に従うホールが圧倒的多数で、ファンに浸透したとはいいづらい状況だった。ゴールデンウイークが明け地域ごとに休業要請が解除され始めた5月にはJFJ製「Pリング 呪いの7日間2」の導入が始まり、全国的に休業要請が解除された7月には西陣製「PモモキュンソードMC」が導入。この二機種については一定の評価を得て、「遊タイム」というものを一般ユーザーに印象づけすることに貢献したと考えられる。

そんな中で、最もユーザーに「遊タイム」を印象付けた機種が京楽産業.製「ぱちんこ 仮面ライダー 轟音」だろう。前作「ぱちんこ 新・必殺仕置人 TURBO」に続き、この機種でも左のサブ液晶に「遊タイムまで残り○○○」と回数を表示するやり方は、年配層にも「遊タイムとは何か?」「遊タイムになったら、どうなるのか?」といった基本的な仕組みを明確に伝え、遊タイム浸透に一役買った印象が強い。また最近では、高射幸性遊技機の撤去が続きパチスロに物足りなくなった若年層が、パチンコ島に来て「遊タイム機」のデータを見回ったり、回転数によっては座って打つシーンも見かけるようになった。気に入った回転数が見つからなくても、遊タイム機ではないが出玉スピードのある「P大工の源さん 超韋駄天」にそのまま座るケースもあり、パチスロ離れしている若年層を、ぱちんこに引き入れる意味でも、遊タイム機は貢献しているといえるだろう。

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