パチンコ編⑧では、平成21年~平成25年の名機を振り返ります。市場は引き続きマックスタイプが主役でしたが、銭形平次やAKB48の大ヒットにより、俄かにライトミドル機の注目度が高まったのもこの頃です。
CRぱちんこ仮面ライダーMAX EDITION
サイクロンモードはアクセル&アドレナリン全開!
人気シリーズの3作目は、約82%に及ぶ継続率が魅力のMAX-ST機。
通常時の大当たり確率は1/399で、初当りの半数近くが潜伏確変という「進化系ぱちんこ」だ。小当たりor潜伏確変を引くとトラップモードに突入し、罠をかいくぐってステージが上がるほど潜伏ST中である可能性が上昇する。
70回転の電サポ付き確変であるサイクロンモードに突入すれば、以降はライダーが出玉1,470発の14R大当たりをかけて、ショッカーや怪人と激闘を繰り広げる。駆け抜けるスピード感と、一撃の爆発力で高い人気を集めた。
ちなみにサイクロンモード終了後は4回転の潜伏STに移行し、ここで首領を倒せば大逆転の嬉しい瞬間だ。
ぱちんこCR北斗の拳 剛掌
4代目は「天帝編」を採用したMAXタイプ
シリーズ4作目となる本機は、ラオウ昇天後のストーリーを描いた「天帝編」を追加。新たな強敵として、天帝に仕える猛将軍「ファルコ」が登場し、中央帝都ステージを舞台に、その強さの片鱗を見せる。
ゲーム性やスペックは2008年に登場した『ぱちんこCR北斗の拳 ラオウ』を踏襲しており、大当たり確率は1/399.6→1/40、確変突入率は80%で、最大出玉は2,400個。
一撃の爆発力に加え、演出と連動するシェイクビジョンや飛び出して回る死兆星、振動して落下するロゴなど、多彩なギミックがケンシロウの死闘を盛り上げた。
CRびっくりぱちんこ銭形平次withチームZ
人気時代劇とアイドルグループが奇跡の融合!
銭を投げて悪人を成敗する国民的時代劇と、人気アイドルグループ・AKB48の限定ユニット「チームZ」のコラボが話題を集めた。
スペックは大当り確率1/198.6のライトミドルタイプで、大当たり後は必ず74回転のSTに突入。理論上の継続率は約65%で、電サポ中の大当たりは半数が出玉2,160個の16Rだ。
ST中は「大江戸捜索」と「会いたかった」の2つのモードがあり、前者は大銭ギミックが発動=悪人を捕らえれば大当たり。後者は「恋のお縄」や「私の彼氏は銭形平次」といった、チームZのオリジナル曲を用いたリーチ演出が展開される。
ちなみに遊技方法をムービーで紹介する「はじめてのぱちんこ」や、ケータイで遊技履歴などを確認する「ぱちログ」を搭載したのは本機が最初だ。
CRぱちんこAKB48
国民的アイドルグループがサプライズデビュー!
人気絶頂のアイドルグループ「AKB48」のタイアップ機。前田敦子や大島優子、渡辺麻友など豪華16名の選抜メンバーによる「チームサプライズ」が、魅惑の演出を繰り広げた。
スペックは1種2種混合のライトミドルタイプで、大当り確率は1/199。初当たり後は50%の割合で「MUSIC RUSH」に突入し、以降は継続率が約72%に上昇&RUSH中の大当たりは半数が実質15Rとなる。
選んだメンバーが図柄や演出に反映される「推しメン選択機能」や、1時間に1回全台が一斉に公演を始める「RTC機能」、また「重力シンパシー」を皮切りに公開された全12曲の公演曲など、その全てが大きな話題を集め、長い人気を得た。
CRルパン三世~消されたルパン~
ロングヒットを記録したシリーズ第7弾!
スペックはMAXタイプの『394ver.』とミドルタイプの『299ver.』が同時に登場し、翌年には甘デジの『~主役は銭形~99.9ver.』が登場した。
通常時は「0」になると何かが起こるタイマー予告や、仲間が揃うほど期待度が上昇するキャラ系リーチといった演出が人気を集め、これは現在の多くの平和マシンにも受け継がれている。
また確変・ゴールデンタイムはバトルorラッシュという2つのルートが選択可能で、前者は銭形(ロボ)を撃破すれば、後者はルパン一味がチャレンジに成功すれば確変大当たり濃厚!『394ver.』は82%、『299ver.』は77%という高い確変継続率も特徴だ。
まとめ
平成21年以降も、パチンコ業界の柱は『海物語』シリーズ。『大海』『スーパー海』『沖海』に加え、さらにはSTタイプの『桜バージョン』まで登場し、いずれも大ヒット!
まあ『カリブ』とか『プレミアム海』とか『デラックス海』とか『アクア』とか時々はコケたけど、これだけ長く業界の中心に居続けるというのは素直に凄いですね。
あとは京楽機の躍進が著しかったのが、この時期でしょう。豪華タイアップに豪華役モノを搭載し、さらにはテレビCMまでバンバン打って、出す機種全てがサプライズヒット!!『仮面ライダーMAX』『美空ひばり 不死鳥伝説』『キン肉マン』『あしたのジョー』、『水戸黄門2』『戦国無双MAX』『銭形平次』『スケバン刑事』などなど、例を挙げればキリがありません。
『AKB48』の発表会とか、フトモモが眩しかったな~。
■プロフィール
青山シゲキ
1991年、高校卒業後にパチンコにハマり、5年間のパチプロ生活を経て某パチンコ雑誌編集者へ。編集長として数百冊のパチンコ攻略誌を世に出す傍ら、パチンコ番組や漫画の監修、情報屋、新台コンサル、パチ台専門カメラマンなどなど、パチンコ業界の何でも屋として活躍中。現在47歳。
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