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【平成の名機-パチンコ編⑦-】マックスタイプ旋風、定番コンテンツの初代続々と

投稿日:2019年5月2日 更新日:

パチンコ編⑦では、新基準機が定着し、今でもシリーズ機が毎年のごとく登場する有名コンテンツ機の初代が登場した平成18年~平成20年の名機を振り返ります。マックスタイプという言葉が確立されたのもこの頃ですね。
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CR新世紀エヴァンゲリオン・セカンドインパクトSF

ビスティ
平成18年(2006年)導入

すべてがパワーアップして再び大ヒット!

原作を知らないパチンコファンからも支持された初代『エヴァ』から2年、すべてがパワーアップした『CR新世紀エヴァンゲリオン・セカンドインパクトSF』が登場した。ちなみに2作目だから「セカンドインパクト」なのではなく、原作の中で発生した大規模災害の名称である。

前作からの変更点は、楽曲「魂のルフラン」の追加、「暴走モード」突入経路の追加、もう1つの突確「覚醒モード」の追加、タイトル予告のバリエーション追加、リーチの多様化、格納庫背景などプレミアム演出の大幅な増加など。

中でも、通常大当たり消化中に確変昇格のチャンスがあることが斬新だった。11ラウンド目からヤシマ作戦またはユニゾンが発生し、成功すれば昇格、失敗すれば通常のままとなる。

スペックは、大当たり確率1/397.2、確変率67%のフル時短タイプ。兄弟機は『〜VF』『〜XF』『〜MF』『〜YF』と多数あり、すべて「暴走モード」「覚醒モード」のあるフル時短タイプとなっている。

CRぱちんこ冬のソナタ

京楽産業.
平成18年(2006年)導入

韓流ファンをホールで虜にした画期的マシン

日本でも大人気となった韓国ドラマとのタイアップ機。当時、主演のペ・ヨンジュンとチェ・ジウの人気は凄まじく、「ヨン様」「涙の女王」などと親しまれていた。

演出は、ユジン(チェ・ジウ)を中心に展開し、ミニョン(ペ・ヨンジュン)に出会えれば大当たりとなる。従来のパチンコにはない発想であり、かつ、わかりやすいことで大人気となった。

京楽産業が培ってきたステップアップ予告やゼブラ柄、擬似連、役モノ作動なども活かされており、原作を知らなくても楽しめるようになっていた。

突然確変は、ミニョンがユジンをかばって交通事故に遭い、入院してしまうシーンを用いていた。このため、「事故れ」といった不謹慎なことを言うファンも少なからずおり……。

スペックは、大当り確率1/317、出玉約1,700個、確変率62%のフル時短タイプ。兄弟機はないが、後にシリーズ機が多数登場している。

CR花の慶次−雲のかなたに−

ニューギン
平成19年(2007年)導入

ハイスペックと斬新な演出で天下を取った!

2005年以降はギャンブル性が抑えられたが、それでも『CRぱちんこウルトラセブンL77』に近いスペックを実現して大ヒットした機種。もちろん、同名マンガとのタイアップ機だ。

大当り確率は1/399.25、出玉は最大で約1,660個、確変率は80%。大当たりの内訳は以下のようになっている。
・15R確変…45%
・ランクアップボーナス(確変)…25%
・2R確変…10%(出玉なし&通常時は潜伏確変)
・2R通常…20%(出玉なし&確変および時短中は100回転の時短)

通常時はキセル予告にアツくなり、傾奇ゾーン・極傾奇ゾーンに潜伏確変の期待を寄せるゲーム性。

電サポのある確変中は「戦モード」となり、城門突破を目指す(成功で15R確変)。確変or時短の「殿(しんがり)モード」では、敵軍を撃破できれば大当たり。アツい演出が散りばめられているうえ、どんな演出でも慶次が登場すれば期待大というわかりやすさがあった。

CRリングN

藤商事
平成19年(2007年)導入

ホラーパチンコの礎を作った意欲作!

歌手や恋愛ドラマといった、一見パチンコと親和性の低そうなタイアップ機が台頭し、追随するように登場したのが『CRリングN』である。もちろん、同名ホラー映画とのタイアップ機だ。

リングルーレット、貞子チャンスなど名前が全く怖くない演出もあるが、音と映像はおどろおどろしく、全体的には映画の世界観を上手く表現している。液晶上部に貞子の目が現れれば激アツといった具合に、怖い演出ほどアツい法則があり、しっかりパチンコとマッチしているのがヒットの要因と言えよう。

スペックは、大当り確率1/359分の1、出玉は約1,700個、確変率は59%のフル時短タイプ。兄弟機には、大当り確率が1/313で確変率が53%の『〜G』がある。

シリーズ化およびパチスロ化されただけでなく、「オーメン」「呪怨」「着信アリ」「クロユリ団地」などホラーパチンコが続々と登場したことからも、本機の偉大さがわかるはずだ。

CR牙狼

サンセイR&D
平成20年(2008年)導入

強烈な出玉性能を誇るスーパーマシン!

シリーズ化された今では考えられないが、当初はタイアップ機だということを知らずに打っている人が多かった。それほど、出玉性能とバトル演出だけで熱狂的なファンを生み出した大ヒット機なのである。

大当たり確率は1/397.18で、出玉は約1,700個。50%が通常(単発)で、50%が「魔戒チャンス」に突入する。

「魔戒チャンス」中は右打ちしていればすぐ大当たりになる仕組みとなっており、ラウンド中のホラーバトルではガロが攻撃する、敵の攻撃を避けるなどして、負けなければ継続。その確率は驚異の82%だ!突入時の平均大当たり回数は6.56回なので、軽く1万発を超えてしまう!一般的な確変デジパチではあり得ない出玉性能とスピードは、まさに圧巻だった。

ガロが戦う敵ホラーは23体おり、危険度は5段階。危険度の低いホラーほどガロが負けにくいため、チャンスとなる。「森のホラー熊」と「素体ホラー」は危険度1で、継続期待度は約94%。負けるとかなりショックだった。なお、敗北後はバラゴモードに突入するが、内部的には単なる通常時である。

まとめ

この頃はまさにタイアップ機が全盛!『牙狼』や『冬ソナ』や『慶次』などなど、今でもホールに後継機が登場する、名タイトルが相次いだ時期です。

豪華な発表会も数多く開かれ、業界全体がイケイケドンドン的な感じで、私も数多くの雑誌を出させて頂きました。

また個人的には『フィーバー銀河鉄道物語』を皮切りに潜伏確変機が数多く登場し、ハイエナでガッポガッポと稼げた時期。趣味と実益を兼ねて潜伏確変攻略専門本を作り、これが結構売れて、確か5年にわたって13冊くらいまで出した記憶があります。

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■プロフィール
青山シゲキ
1991年、高校卒業後にパチンコにハマり、5年間のパチプロ生活を経て某パチンコ雑誌編集者へ。編集長として数百冊のパチンコ攻略誌を世に出す傍ら、パチンコ番組や漫画の監修、情報屋、新台コンサル、パチ台専門カメラマンなどなど、パチンコ業界の何でも屋として活躍中。現在47歳。

©GAINAX/project Eva.・テレビ東京 ©Bisty
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©隆慶一郎・原哲夫・麻生未央/NSP 1990
©1998「リング」「らせん」製作委員会
©2005 雨宮慶太/Project GARO ©2006 雨宮慶太/東北新社・バンダイビジュアル

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