ユニバーサルエンターテインメントは5日、今年5月31日に同社の元取締役である岡田氏とその指示を受けたグループが、TIGER RESORT,LEISURE AND ENTERTAINMENT,INC.(以下、TRLEI)が運営する統合型リゾート施設・オカダ・マニラの施設に侵入し、施設及び運営を奪取したまま運営が続いていたが、このほど同社がオカダ・マニラの施設及び運営の管理権を奪還したことを明らかにした。
発表によると9月2日付でPAGCOR(Philippine Amusement and Gaming Corporation:フィリピンカジノ運営公社)は、今年4月27日付の最高裁判所が発出した原状回復命令は岡田氏をTRLEI取締役、CEO、株主、会長として解任される前の原状を回復せよという命令であり、岡田氏に新たなTRLEI取締役会を結成する権限はないため、違法に任命された岡田氏グループが率いるTRLEI取締役会を認めないことを決定。同日、PAGCORの代表者はフィリピン国家警察(PNP)の支援を受けて、岡田氏グループが率いる取締役会、その代表者、非従業員らに対して、9月2日付の決議命令を執行し、同社はオカダ・マニラの施設及び運営の管理権を奪還した。
また、同社の100%子会社であり、TRLEIの議決権の99.9%を保有するTiger Resort Asia Limited(以下、TRA)についても、岡田氏をTRAの代表者に就任することは認めていない。
同社は今後の予定について、「岡田氏グループは、各部門の主要従業員を不当に解雇し、かつ指示に従わない従業員をも解雇していること、さらには契約書等の証憑資料の廃棄や無断での社外への持ち出し、一部の実物資産の不当収得(CAGE(カジノ営業エリア内の両替及び現金管理部門)内に管理している金額の一部持ち出し)、デジタルデータの改竄等を行っていることが想定されることから、本件事案の調査、財務諸表への影響の検討等、運営体制の正常化に努めていく」としている。
また、原状回復命令はフィリピン最高裁判所にて再審理中で、最高裁判所の最終判断が出るまでの間、岡田氏はTRLEIの取締役にとどまるという。