遊技産業未来研究所は11月24日、未来研究会セミナーを開催した。第65回目となる今回は、PRCの中田藤生代表取締役(チャーリー・ロドリゲス・湯谷氏)、株式会社P-MOTIVATIONの佐々木健太郎取締役副社長、遊技産業未来研究所の中野忠文代表取締役社長の3名が講演した。
PRCの中田氏は、「目的・狙いに合わせ、投資効果を極大化させるには?-集客と稼働アップ策の相違点考察-」とのタイトルで講演。スマートパチンコ・パチスロ(管理遊技機)について、現行機との相違点やコストについて解説したうえで、「今後も投資局面は継続するが、スマートパチンコ・パチスロの射幸性が上がる可能性は低く、さらなる遊技機価格の高騰と収益性ダウンのリスクがある」と分析した。また、遊技機購入は本来、売上を上げるための投資だが、市場縮小のため客単価アップにはなるものの客数増にはならない傾向があり、固定費化しているとしたうえで、パチンコの投資対象としての魅力は低下していると指摘。パチンコ・パチスロの客数が増えない要因について、類似した公営ギャンブルの客数アップ策に学び、客単価アップよりも客数アップを強く意識した投資が必要だと強調した。さらに「いいとこ取り」の中途半端なコンセプトのホールから淘汰されていくとして、店舗の発信力を高めることと、他店との差異化が必要だと述べた。
P-MOTIVATIONの佐々木氏は、同社が提供するパチンコ業界特化型の人材分析・育成システムを紹介。学べる環境・人材分析・教育環境の3つが揃うことで人が育つ環境が作られるとして、実際にこのシステム用いながら「人材育成必然の3要素」を軸とした同システムの特徴を解説した。
遊技産業未来研究所の中野氏は、「2022年の完全P機時代に向けて年末までに整えること」をテーマに講演。「運用」「自店」「客層」「商圏」について、具体的なチェック項目と2022年以降に向けた施策を挙げた。また、単一の施策では十分な効果が見込めないため、全てを適正化すべきだとし、自店ポジションの把握と機種の正しい理解が業績の向上に繋がるとまとめた。