警察庁生活安全局保安課は3月8日、風俗営業の許可数の推移や風俗関係事犯の取締り状況などをまとめた「平成30年中における風俗営業等の現状と風俗関係事犯の取締り状況等について」を発表した。
平成30年12月末時点での全国のパチンコホール数(パチスロ専門店含む)は前年より536店舗減少し1万60店舗、遊技機の総設置台数は13万4,110台減少し430万2,731台と、いずれも前年の減少幅を大きく上回った。また、パチスロ専門店も減少傾向が続き、前年比44店減の929店となった。
遊技機設置台数は、パチンコ機が11万2,223台減の263万7,309台、パチスロ機が2万1,841台減の166万5,243台、スマートボールなどその他が46台減の179台。パチンコ機の不振が数値として現れた格好となった。
遊技機設置台数別の営業所数では、「100台以下」は1店舗増の210店舗、「101~300台」は335店舗減の3,295店舗、「301~500台」は 200店舗減の3,645店舗、「501~1,000台」は13店舗減の2,590店舗、「1,001台以上」は11店舗増の320店舗。全体の約7割を占める「101~300台」「301~500台」が大幅に減少した一方、「501〜1,000台」は微減、「1,001台以上」は増加が続いたため、1店舗当たりの平均遊技機台数は前年より9.0台増え、427.7台となった。
昨年1年間にパチンコホールに行われた行政処分数は、前年より137件少ない644件。資料には主要処分事例として、営業所外に大当たり確率の設定変更が可能な遊技機について設定状況等をうかがわせる内容の看板を設置したとして、昨年7月、営業者に対し、広告・宣伝規制違反により指示処分を行った事例が記載されている。
また主要検挙事例では、「ぱちんこ店における遊技機の無承認変更事件」を記載。それによると、経営する3つの営業所に設置されたぱちんこ遊技機の払出ユニット等に、あらかじめ公安委員会の承認を受けずに遊技機の性能に影響を及ぼすおそれのある変更をしたことが発覚。昨年8月に経営者らを風営適正化法違反(遊技機の無承認変更)により検挙したとしている。