【コラム】マカオの次期カジノライセンス獲得レース号砲 年内にも事業者決定へ(WEB版)/勝部悠人

マカオでは6月中旬にオミクロンBA.5のアウトブレイクが発生。カジノ施設を含む大半の経済活動を一時停止とする準ロックダウンともいえる極めて厳格な防疫措置が講じられ、1ヶ月余りでゼロコロナ状態を回復することに成功した。カジノ施設のクローズは12日間に及び、新型コロナの影響下で二度目(前回は流行初期の2020年2月の14日間)のこと。水際措置の引き締めでインバウンド旅客数も激減したことから、7月単月のカジノ売上は再び21世紀に入って以来の最低水準となった。

マカオは中国本土と同様にゼロコロナ政策を堅持しており、インバウンド旅客数の低迷が続く中、カジノ売上はコロナ前2019年の3割程度で推移してきており、カジノ事業者の業績も苦戦を余儀なくされている。

このような状況下だが、昨年末から次期カジノ経営コンセッション(カジノライセンス)の再入札に向けた手続きは着々と進み、直近の動きとしては6月下旬にかけて本稿で度々取り上げた改正カジノ法が施行となり、さらには現行コンセッションの短期延長(今年6月26日から同12月31日へ)、7月27日には次期カジノ経営コンセッション入札を担う委員会が設立され、準備が整ったかたちだ。

同委員会は7月28日に初会見を開き、次期カジノ経営コンセッションの競争入札を7月29日から開始すると発表。入札期間は48日間で、締切日は9月14日とした。世界的に高い関心を集めるライセンス獲得レースの号砲が鳴ったことを意味する。

次期コンセッションの期間は最長10年、ライセンスは最大6枚となっている。現在カジノライセンスを持つのは6つの事業者で、いずれも次期ライセンスの入札へ参加する意向を示しているが、すんなり次期ライセンスを獲得できるのか、もしくは内外から新規参入者が出現するのかなども見どころといえよう。

要件は改正カジノ法で詳細に規定されているが、委員会では選定基準について、(中国本土以外の)海外からの誘客計画、運営経験、マカオ経済にメリットをもたらすカジノ及び非カジノプロジェクトへの投資計画、カジノ施設内における違法行為に対する監視・予防策、社会的責任の履行のほか、(再入札に向け改正を行った)ゲーミング法に規定された国家安全要求との符合を考慮するとしている。

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