●ぱちんこ開発者の独り言81
当サイトでも以前ニュースとしてまとめられているように、管理遊技機、メダルレス遊技機が動き出し、今年6月に申請を開始し、遅くとも2021年初頭には市場へ導入させたいという意向を日工組が発表している。
2018年2月に行われた規則改正により、管理遊技機に関わる規格が新たに定められることとなり、現行の技術上の規格により管理遊技機及びメダルレス遊技機は区分される。そのため、従来のぱちんこ機、パチスロ機と同様に、保通協に申請され従来と同様な型式試験を行うこととなる。
今年の6月に申請される予定である管理遊技機は、いわゆるダミー機と言っても過言ではないが、技術上の規格等の確認が行われるため、適合を受ければ型式として問題無いことが証明され、不適合を受ければ、その内容をすり合わせの上修正し、問題を1つずつ解消していくことになるであろう。
それと並行して管理遊技機及びメダルレス遊技機は、新設される管理サーバーに全管理遊技機、メダルレス遊技機の出玉情報を集約する通信システムを内包し、データセンターにて全国各地に設置される管理遊技機、メダルレス遊技機の出玉情報を確認することができるようになる。
①データ管理による依存症対策
今までの規則では認められていなかった通信システムを搭載し、出玉情報を容易に確認が可能となるとこにより、射幸性の抑制ひいては、依存症対策に繋がると大きく期待されているわけである。
②ゴト行為の排除
管理遊技機に関しては玉が遊技機内にて非磁性の遊技玉を用い循環を行う。また、メダルレス遊技機はそもそもメダルを使用しないことにより、磁石、玉やメダルの持ち込み、セクレタ等に対するあらゆるゴトの排除が可能となる。
③共通部材による販売価格抑制
前述のニュース記事にもある通り、枠本体価格は10万円程で検討が進められており、全メーカー共通とすることにより、部品代削減ひいては、遊技機販売価格削減を目標としている。
以上のような効果が期待される管理・メダルレス遊技機であるが、まずは適合が出ないと何も始まらない。順調にいけば6月に申請されたとすると、今年の夏ごろには結果が出始めると急速に動き出すと思われるので、また動きがあり次第、当コラムでも解説をしていきたいと思う。
荒井 孝太
株式会社チャンスメイト 代表取締役
パチンコメーカー営業、開発を歴任後、遊技機開発会社チャンスメイト(http://chancemate.jp/)を設立。
パチンコ業界をより良く、もっと面白くするために、遊技機開発業務の傍ら、ホール向け勉強会や全国ホール団体等の講演会業務など広く引き受ける。