■謎のお友達もなんのその
かくして、始まる前から鬱になりそうだったが何とか従業員にも挨拶を済ませて、店舗2階の寮に即入寮。
クーラー新品!快適!とハシャギ回ってはみたものの、しばらくまともに食べってなかったので「はぅぅぅ…はらへった」と凹んでいると、先ほど挨拶を済ませたばかりの賄いのオバチャンが「ご飯はもう食べた?」と声をかけにきてくれて約2日ぶりのメシ。仕事が明日からだからご飯も明日からと諦めていたので、この時の味噌汁と白ご飯は未だに思い出すと涙が出そうになります。
この味噌汁とご飯で完全に考えを切り替えれて、翌日の夕方から店長としての初仕事となるのだが、初日の夜からどうも寝苦しく、この日から約1ヶ月間毎日金縛りにあい、押入れを調べたら御祓い棒みたいなのが出てきたのは内緒の話にしとこう。車で寝起きするような惨めな生活に比べたら、招かざるお友達の存在なんてホントどうでも良かった、この時は。
で、翌日の勤務開始前、いきなり寝不足気味なのだが、店をどうしていくのか社長ともう一度確認会議をして「普通のパチンコ屋として収益を上げる形に戻したい、チンピラはとことん追い払って良い、半年間は数字落としても大丈夫」とのお墨付きを頂いて、今後の方針を決定。
当時は、市内にあと3軒ほど競合店があり、この店を合わせて計4店で客を取り合う状況。自店は客数では下から2番目(自店より下の店が生き残ってるのも不思議な話だが…)、不思議だったのは1番店の店舗の異様なまでの強さで、平日昼間でも満員御礼は当たり前。しかし、1番店の強さの理由は全く理解できませんでした。
新機種もそれほど多くない。設備はむしろ古い。外観も汚い。スタッフの態度が悪い。さらにどう見ても出てるようには見えない。
なのでその時は「これなら全然勝ち目あるんじゃね!?」とお気楽に考えてました。若さってホント素晴らしい。