全日遊連は6月24日、都内千代田区のホテルニューオータニにて第31回通常総会を開催した。総会は51会員中、45会員が出席し成立。議事では事業報告など全7号議案を満場一致で可決し、役員改選では阿部恭久理事長が再任されるなどした。
冒頭の挨拶で登壇した阿部理事長は、再び日本の代表的な娯楽として認知されるためには国民からの理解や支持を得るための努力を継続していかななくてはならないと呼びかけ、「私たち自らが業界を変えていくという意識の共有が必要であり、それが業界を変えていく力になるものと思う。今年度はこれまでの業界の在り方を抜本的に見直し、遊技業界に関わる全ての方々の未来を見据えた改革を行っていく。結果は小さくとも一つ一つ積み重ねていくことが改革に繋がる。皆さまと共に前に進んで参りたい」と挨拶した。
総会には、来賓として警察庁生活安全局保安課の小堀龍一郎保安課長が臨席。小堀保安課長は旧規則機の撤去について「コロナ禍の厳しい状況にありながら、大きな問題もなく順調に入替が行われていると聞いているが、これもパチンコ・パチスロ産業21 世紀会の決議の下、ぱちんこ営業者、遊技機メーカー、遊技機販売会社等が協力・団結して計画的な撤去のための取組を進めてきた結果。その過程では、業界内で色々な意見があったと聞いているが、貴連合会の執行部の方々をはじめ多くの関係者の努力により、最終的には業界がまとまり、やり遂げた」として高く評価し、最後までの適正な廃棄処理を要請した。
また、のめり込み・依存問題については「本年3月にギャンブル等依存症対策推進基本計画の変更が閣議決定され、今回の基本計画では新たに『地域連携の強化』が盛り込まれており、また『自己申告プログラム』と同様、『家族申告プログラム』の導入等も一層求められる」として計画に掲げられた取組みの着実な実施を求めた。
最後に、「皆様におかれては、新規則機を活用し、リアル空間の良さも活かしながら、地域の人がほっと安心して遊べ、一時の憩いと潤いを得られるような、新たな遊技環境を創り出していかれることを期待している。さらに、ぱちんこをしない人を含め、地域の多くの方々から愛され、業界の社会的評価を向上させる上でも、業界がまとまり、健全営業とともに、ESG(環境、社会、ガバナンス)に配慮した取組みについても一層進められることを期待している」と祝辞を述べた。
当日は議事に先立ち表彰式を行い、退任理事や事業振興への貢献が高かった傘下組合に対し、感謝状を授与した。