【コラム】現場での『おもひで』~関西某県初めての店長編~前編/CRAナカムラのぱちんこ閑話休題⑨

さて今回は、ボクが現場で経験した思い出話をお届けしたいと思います。微塵も深くないし勉強にもならない戯言ですが、お付き合い下さい。

■店長着任前夜
関西某県での店長時代、今から10年ちょい前でボクが20代後半、「新海物語」から「スーパー海物語」に切り替わる直前ですね。その店があるのは色んな意味で危険地域と呼ばれる場所で、客層はそりゃあもう凄かった…。

着任がほぼ決まった夏のある日、様子見で訪れた時のホールは週末の夕方前なのに客付きは10%未満。しかも客全員がカタギには到底見えない、というか間違いなくカタギではない。

「あー、こりゃ大変そうだなー」とか考えながらホール内をブラブラしてると、ふいにある事に気付きました。

“台の上皿に名前が書いてある”んですよ、鈴木(仮名)って。

何を言ってるのか分からないとは思いますが、300台(P200・S100)ほどのホールの中にパラパラと、上皿に黒マジックで人の名字と思しき漢字が書いてある台が存在しておりました。意味が理解できずに「???」と思いながらも座ったら、横の紳士から怒号が響いてきた。

「オマエコラ!名前書いてある台は専用台じゃ!勝手にヨソモンが座るなっ!」

つまりそういう事で、名前の書いてある台はそれぞれその名前の常連が専用台として365日キープしているんです。

な・ん・だ・そ・れww

その時は「ああ、すんません」と謝っといて、すぐさま事務所の社長に「どどど…どういう事ですか??」と聞いたら、「そういうのも無くして欲しいんや…」との返事が返ってきました。

どうやら前任の店長が相当好き放題してて、このままじゃ潰れる!となって急遽前店長クビ→どっかから店長引っ張ってこい!→他店で副店長だったボクにお声がかかるという流れだったとのこと。

もうね、めちゃくちゃ後悔しましたよ。超後悔です。ガラが悪い地域だとは聞いてましたが、ここまでリアル世紀末状態なんてイヤ過ぎるww

しかしながら、離婚したてホヤホヤで何もかも取り上げられて荷物はパソコン1台と今着ている服だけ(車は1ヶ月だけという約束で元嫁から借りている状態)、財布の中には3,000円という浮浪者一歩手前のボクには、3食付きで即入寮OKの上に他の待遇もバツグンなココを断る勇気はなかった(実際は次の店の面接に行くガソリン代も危うかった)。

次のページへ >

-コラム
-