
余暇進(井上美昭代表理事・会長)は7月14日、サミー東京支店会議室とオンラインのハイブリッド形式で令和8年7月度理事会・部会を開催した。今回の部会では、遊技産業のデータベースおよび分析システムを手がける株式会社シーズの人首雄介氏を講師に招き、同社関連会社の株式会社エムズマーケティングが発行する「パチンコ・パチスロプレイヤー調査2026」の速報値を基にした講演が行われた。
講演によると、2025年時点の遊技人口は902万人で、2002年以降減少傾向が続いている。一方で、20代以下の若年層の参加割合は他年代に比べて最も高く、コロナ禍以降に大きく減少した60代以上の層が回復していない状況が浮き彫りになった。また、20年前に20代だった現在の40代、30代だった現在の50代についても、参加割合が低下しており、人首氏は「結婚や子育てなどのライフイベントによる余暇時間の減少と相関している」と指摘した。
若年層に焦点を当てた分析では、公営競技を含む娯楽全体の参加率では競馬や麻雀などと大きな差はないものの、インターネット関連サービスへの参加が圧倒的に多い実態が明らかになった。また、20代以下の参加者の約半数が正社員・公務員であることも示された。
人首氏は「ネット環境があればそこで時間を消費し、帰宅後も忙しく時間を費やしている。多選択時代の中で、若年層の遊技者はパチンコ・パチスロ店に来店する選択をしている」と述べた上で、来店や遊技開始のきっかけに着目。興味深いデータとして、既存客に誘われて参加する「連れパチ」が入口となった若年層は26%にとどまり、好きなゲームやアニメを採用した遊技機の登場、ゲームアプリ経由での参加など、多様な経緯があることがわかったと説明した。
来店経緯の多様化が進む中、人首氏は「様々な接点を持つ必要がある」と指摘。初めて参加した若年層の再来店促進については、初回来店時の満足度向上と「成功体験」の設計が重要だとし、具体的な事例を交えて解説した。
講演の締めくくりで人首氏は、コンビニ業界が他業態の競争にさらされながら旗艦店を出店するなど新たな取り組みを進める事例を挙げ、「遊技業界も地域社会や近隣との関わり方に踏み出し、接点の広がりへ取り組んでいるが、さらなる認知向上のため、非参加者の取り込みにつながる施策を試行していく必要がある」と述べた。

株式会社シーズ 人首雄介氏