3月23日、遊技産業未来研究所主催の未来研究会セミナーが開催された。第69回目となる今回は、PRCの中田藤生代表取締役(チャーリー・ロドリゲス・湯谷氏)、遊技産業未来研究所の中野忠文代表取締役社長、阿部睦氏ら3名が講演した。
中田代表取締役は冒頭、今後の市場について、半導体・部品手配の問題や景況感悪化による生産調整など様々な問題を受け遊技機の購入困難が深刻化、ホール間格差はさらに広がり寡占化していくと予想。そのためにも「オンリーワン戦略」を推奨すべきだとして商圏の具体的数字の把握、問題点の仮説と検証の繰り返しの2点を強調した。
さらに、「スタート×稼働」「貯玉利用×稼働」など、日々の営業データからアウト(稼働)と相関の強いものを把握する必要性について、「相関係数を見れば自店のウィークポイントが分かるはずで、仮説と検証の繰り返しで原因が特定できたら解決するために具体策を実行するマネジメントが必要。業績アップまでの近道は現場の仮説検証力で、繰り返すことによりメンバーの問題意識も高まるだろう」と提案した。
中野代表取締役社長は、「優秀なお店は漏らさずやっている当たり前なこと3選」をテーマに講演。上位店舗が重視する要素として「客層(ターゲット)把握」「適切運用」「遊技環境構築」の3点を挙げ、特にターゲットを把握する必要性については、刻一刻と変化する客層に対応した施策が遊技離脱を防ぐとして、コーナー毎の戦略はもちろんのこと、時勢や流行、季節を含め様々な要因で客層が異なることから全国データだけでなく、自店客を常に分析することが重要と指摘した。
また、常連客へ繋げるための遊技環境については、「コーナーや機種、貸玉料金別案内など、まず入店直後に迷わせない施策がポイント。そうすることで遊技時間やアウトが増加し、ファン回転率の向上にも繋がる」と説明し、自店の客層戦略と組み合わせながらより効果的な誘導を行ってほしいと述べた。
阿部氏は、「浮気調査検証」「イベント効果検証」「追跡調査検証」を可能とする新たな業界特化型の来店計測ツールを紹介。来店計測と自店の会員情報を掛け合わせることでさらに詳細な分析をすることができるとして、導入メリットなどを語った。