日遊協は9月30日、令和3年度 女性活躍推進フォーラムをオンライン開催した。フォーラムには19社から31名が参加し、講師にJCDA認定CDA・国家資格キャリアコンサルタントの梶川則子氏を迎えた講座の後、グループに分かれたディスカッションを行い、課題に取組んだ。
開会に先立ち羽山雄介副委員長が、「普段は交流する機会がなかなかない他社の方と一つの目的に向かって進んでいく貴重な機会です。ぜひみなさんの成長が会社の成長につながるよう、いろいろなものを持ち帰っていただければと思っています」と挨拶した。
第一部の「私らしく在り、組織で、働く。」と題した講座では、梶川則子氏がダイバーシティをテーマに、少子高齢化が進む日本が抱える2060年問題とこれを背景とした社会システムの大きな変化、国が発表した女性や高齢者、障がい者の雇用促進を図る第九次職業能力開発基本計画について解説した。
また、ダイバーシティについては、「個人的には、自分が自分であることに誇りを持って生きていくこと。社会的観点からは、一人一人が違うことを認め合い、協力して創造性を生むことができること」、さらにダイバーシティとセットになるインクルージョンについては、「組織内で展開される場合は、個人個人を尊重し認め合いながら組織の目標に向けて働くことであり、組織に参加するすべての人に仕事に参画する機会が均等に与えられる組織のあり方が求められる」としたうえで、「私はどんな自分に誇りを持って生きているのか、組織ではそれぞれがお互いを認め合いながら、どうやってその目標に向けて働くのか、参画できるできないではなく、参画してみようという気持ちが大事」と述べた。
そのほか、2020年4月に改正された女性活躍推進法の実践が企業イメージに代表される外部評価につながると、そのポイントを解説した。
これらから、法律や制度が変わり会社が制度を整えても変わらないのは人の意識が要因として、「アンコンシャスバイアス(無意識の偏見)」を改めて意識していくことの必要性を述べ、「仕事の中に現れる自分らしさに気づいていただいて、組織の中でどう生かしていくことができるか。かけがえのない私が、今のこの組織の中で私が働くということを考えてまいりましょう」と講座を終えた。
第二部のグループディスカッションはブレークアウト機能を使用し、これからの半年間一緒に課題に取組むメンバーがグループごとに会議を進めた。各グループでは、取組むべきテーマと、リーダー、書記を決め、今回の決定事項、次回までの課題などを盛り込んだ議事録を作成した。今後はフォーラムが設定したビジネス用SNSを使い、すべてオンラインで企画を作っていく。
2022年2月を最終回とする全5回の同フォーラム、次回開催は10月28日を予定している。