7月21日、遊技産業未来研究所主催の未来研究会セミナーが開催された。第61回目となる今回は、PRCの中田藤生代表取締役(チャーリー・ロドリゲス・湯谷氏)、ユニークワークスの上田健介取締役本部長、遊技産業未来研究所の中野忠文代表取締役社長と島田雄一郎取締役副社長ら4名が講演した。
「ぱちんこ店、近未来の最重要課題は”現場実行力”~目標の曖昧さが、実行力の無さの原因!~」をテーマに講演した中田代表取締役は、全日遊連がまとめる新規則機、設置比率の進捗計画によると、6月末時点の設置比目標70%に対して実際は66.6%と未達になっていることに対し、「特にパチスロの進捗率が悪く、このままではスロットコーナーの減台、島閉鎖、店舗休業、廃業の現実味が帯びてきている」と指摘。その上で、「自店が進むべき戦略を考えた時、目標はある、やることも明確、でも実行できないのはなぜか?という理由を深く考える必要がある」と述べ、その原因や目標設定について言及した。そして、“会社が従業員を大切にすれば、従業員はお客様を大切にする”という言葉を引用し、「今の時代だからこそパチンコ店に必要な理念・考えが重要で、管理者の心構えが変われば現場力も必ず強くなる」とまとめた。
上田取締役本部長は、「2022年に向けて!!」をテーマに講演。20円スロットにおける2015年以降の稼働・粗利の年別推移を分析し、ジャグラーは稼働が落ち込んでいるものの、利益率の上昇により台粗利はほぼ同等となっており、ジャグラー=集客から収益へと変わっていることが顕著であると指摘した他、30ΦやAT機等、各機種タイプの傾向にも言及し、2022年に向けた対応について述べた。
島田取締役副社長は、高稼働店舗ランキングに加え、高稼働店舗における低単価の機械の機種構成について解説。中野代表取締役社長は、グローリー「遊動」データを元にホールの客層比率の推移を分析。一年前と比較し、年配男性層の回復が鈍いことに対して、若年層男性は最も増加が見られた客層であることに注目し、「新たな戦略を施すことで全体稼働を高めるチャンスである」と述べた。