松本日栄が民事再生法申請

長野県・山梨県を中心にパチンコホール「ニチエイ」「ハッピー」を展開する㈱松本日栄(昌川眞士代表)は10月29日、長野地裁松本支部へ民事再生法の適用を申請、同日付で保全・監督命令を受けた。負債額は約46億円。帝国データバンクが伝えた。

同社は1977年5月に設立。同年9月、松本市南松本に1号店「パチンコ天国」をグランドオープン。1990年代から2000年代にかけて積極的に新規出店を行って業容を拡大し、ピーク時の2007年10月期には年収入高約316億1,100万円を計上していた。翌2008年には長野市内に大型店舗を出店するなど拡大路線を進め、収入規模は当時県内業界4位に位置するなど地元では高い知名度を有していた。

しかし、その後は規制強化などを背景とした市場の縮小や同業者間の競合激化などから業績が低迷。近年は従来の拡大路線から一転、店舗の売却や不採算店の閉鎖を行うなどしてスリム化を進めるとともに、顧客ニーズに対応するため低貸し玉コーナーを拡大し集客確保に努めるほか、金融機関から支援を受けながら立て直しを図ってきたが、県外からの大型店進出が続くなど経営環境は厳しさを増し、2014年10月期の年収入高は約62億1,600万円と、ピーク時の約1/5にとどまっていた。

今年春以降も経営改善に取り組み、不採算店舗の閉鎖を進める一方、金融機関との交渉などを行ってきたが具体的な改善の方向性を見出せなかったため、民事再生法のもとで抜本的な再生を目指すこととなった。

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