東京都遊協は2月12日、都内新宿区の遊技会館で駐輪場シェアサービス「みんちゅうSHARE‐LIN」を運営するアイキューソフィア㈱と共同記者会見を開催。同組合の阿部恭久理事長、同社の中野里美社長らが出席し、同サービスを導入する組合員店舗の契約台数が100台を突破したことを報告した。あわせて、導入組合員店舗では2月1日~3月14日の期間、当該駐輪場を無料で利用できる「バレンタインキャンペーン」を実施することを発表した。
「みんちゅうSHARE‐LIN」は同社が約3年前から始めた完全成果報酬型の駐輪場シェアサービス。場所の提供側は自分の店舗や自宅などの空きスペースを駐輪場として登録し、貸し出す。駐輪料金は自ら設定し、その一部を手数料としてアイキューソフィアに支払うシステムで、1台でも同社と契約でき、登録手数料も月額固定費もゼロなのが特長となっている。
同社から提案を受けた東京都遊協は放置自転車減少に資するとして、昨年11月28日の理事会で共同購買事業契約を結ぶことを決議。契約台数が2020年1月末までに100台を超えたら記者会見するとしていた。
同日現在、導入している組合員店舗は9店舗で、契約台数は約170台。阿部理事長は「当組合では防犯、防災支援、障害者支援、奨学金制度など、さまざまな社会貢献活動・地域貢献活動を行ってきたが、近年は組合員店舗の業績が悪化し、新規の社会貢献事業に取り組める状況になかった。そこへアイキューソフィア社から費用をかけずに地域貢献できる良い提案をしていただいた。今後も約800店舗(1月末現在788店舗)の組合員店舗が1台でも多く契約し、地域社会に貢献していくことを期待したい」と述べた。
中野社長は東京都遊協と共同購買事業契約を結べたことにあらためて謝意を表し、「都心部の駅前では駐輪場の絶対数が不足しており、3,000人も駐輪場の空きを待っている地域もある。これからも東京都遊協の皆さんと一緒に『みんちゅうSHARE‐LIN』の普及に努めていきたい」と話した。質疑応答では同サービスの総契約台数は約4,000台で、そのうち約3,000台が都内であることも明かした。
会見には、同社と連携協定を結んでいる東京都台東区と墨田区からも東京都遊協組合員店舗のさらなる導入に期待を寄せるメッセージが寄せられた。特別ゲストの自転車評論家の疋田智氏も登壇し、「パチンコ店による駐輪場シェアサービスは自転車利用者にとってグッドアイデア」と評した。