平和グループのパシフィックゴルフマネージメント㈱(PGM、田中耕太郎代表取締役社長)は12月18日、都内台東区のPGM本社で、PGMが独自に開発した新ゴルフ場運営システム「Teela(ティーラ)」とPGMが開発に協力した無人芝刈機の説明会を行った。出席したのはPGMの田中代表取締役社長と同社管理本部IT部の國澤栄博部長、三和コンピュータ㈱の吉村悟代表取締役社長、㈱エー・エル・ピーの笹見孝夫代表取締役、東芝テック㈱東京支社営業推進部の稗田耕一部長、㈱共栄社の林秀訓社長の6人。
「Teela」はクラウド型のゴルフ場運営システムで、これまではゴルフ場が行っていた会員管理、予約管理、チェックイン、精算などの業務が本社で容易に分担できる。各種営業データの分析もリアルタイムで実現。ランニングコストも従来のサーバを使った運営システムに比べて大幅に削減でき、同社では19年8月、運営する142のゴルフ場に一斉導入したという。
田中代表取締役社長は「今ゴルフ場経営は参加人口の減少、負担の大きい運営コスト、人手不足やIT化の遅れによって厳しい状況にあり、運営システムの抜本的な改革が求められている。そこで、2014年5月にプロジェクトを立ち上げ、三和コンピュータとエー・エル・ピーをパートナーに16年12月から3年がかりで本システムを開発した」と経緯を説明。「さまざまな面で業務の改善が図れ、ゴルフ場スタッフはより顧客サービスに注力できるようになった」と話し、将来的には他のゴルフ場運営会社への販売も視野に入れているとした。
また、「Teela」とほぼ並行して進めていたプロジェクトとして、セルフチェックインモード、券売機モードという3つの動作モードを搭載したセルフレジを開発したことも発表。平和とPGMが共同でソフトウェアをつくり、筐体開発は東芝テック㈱に委託していたもので、田中社長は2020年春までに80%の同社ゴルフ場に導入するとした。
一方、無人芝刈機は緑地管理機械の製造メーカーとして100年以上の歴史をもつ共栄社がPGMの協力のもとで開発したもので、コース管理作業の効率化が見込める。今月中にPGMの関東の二つのゴルフ場でテスト導入し、2020年春から運用を開始するという。