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余暇進の秋季セミナーで警察庁の齊藤課長補佐が講話

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余暇進は11月12日、ホテルインターコンチネンタル東京ベイ(東京都港区)において、令和元年度秋季セミナーを開催。その席上 警察庁生活安全局保安課の齊藤敬之課長補佐が行政講話を行った。

齊藤課長補佐は、業界の健全化を推進する上で特に必要なこととして「ぱちんこへの依存防止対策」「営業所のATM等の撤去等について」「出玉規制の強化について」「依存問題に関する普及啓発の推進について」「自助グループをはじめとする民間団体等に対する経済的支援について」「射幸性の抑制に向けた取組について」「検定機と性能が異なる遊技機の問題について」「遊技機の不正改造の絶無について」「ぱちんこ営業の賞品に関する問題について」「賞品の取りそろえの充実及び適切な賞品提供の徹底について」「広告・宣伝等の健全化の徹底について」を挙げ、それぞれについて見解を述べた。

以下に、その全文を掲載する。

--講話内容--

ただいま御紹介にあずかりました警察庁保安課課長補佐の齊藤でございます。

本日は、一般社団法人余暇環境整備推進協議会の令和元年度秋季セミナーにお招きいただき、ありがとうございます。

業界の皆様には、平素から警察行政の各般にわたりまして、深い御理解と御協力を賜っているところであり、この場をお借りして御礼申し上げます。

また、このたび台風19号の被害を受けた関係者の方々に心よりお見舞い申し上げます。

さて、本日はお時間をいただきましたので、ぱちんこ営業の健全化を推進する上で特に必要であると考えていることについて、何点かお話をさせていただきます。

最初に、ぱちんこへの依存防止対策についてお話しします。

昨年10月に施行されたギャンブル等依存症対策基本法においては、ギャンブル等依存症対策に係る国、地方公共団体、そしてぱちんこ営業者を含む関係事業者等の責務が明らかにされたところであり、関係事業者がその事業活動を行うに当たっては、ギャンブル等依存症の発症、進行及び再発の防止に配慮するよう努めなければならないとされたところであります。

このような責務を前提として、本年4月に閣議決定された基本計画では、ぱちんこ業界が自主的に取り組むべき具体的対策が定められました。

基本計画では、「基本計画に定める施策の目標については、適時に、その達成状況を調査し、基本計画の進捗状況を把握して対策の効果の評価を行う」こととされています。

したがって、ぱちんこ営業者が依存防止に係る責務を負う中で、基本計画という形で明確化された取り組むべき各種依存防止対策がしっかりと実行に移されるかが業界として問われることとなるわけでありますし、国民からもその取組状況が容易に確認されることとなるわけであります。この点に十分留意いただき、以下、いくつかの取組について更に申し上げたいと思います。

まず、自己申告・家族申告プログラムについては、本年10月末現在で約3,000 店舗が導入していると承知しております。導入店舗数拡大の動きは、一部大手のチェーン店において全店舗で導入したり、例えば、日本遊技産業経営者同友会については加盟業者の店舗の8割以上が導入していたりと、着実に進んできているとは感じている一方で、全国の店舗数全体から見れば、いまだ導入店舗は3割程度となっているところです。同プログラムの実効性を担保するためには、導入店舗数をより一層拡大し、ループホールとなる店舗がないようにすることが重要です。ぱちんこへの依存防止対策の重要性がこれだけ指摘されている中、なぜ多くの店舗においていまだに同プログラムが導入されていないのか、理解は得られないと思うところであり、たとえば、会員システムがないから導入できないという理由なのであれば、会員システムがないからと言って同プログラムを導入できないわけでは決してなく、言い訳と捉えられてしまうということは御理解いただきたいと思います。基本計画においては、本年度中に同プログラムの導入店舗をウェブサイトに掲載するなどの取組を実施することとされていることも踏まえ、貴団体におかれましては、同プログラムの導入の有無が各営業所における依存防止対策への取組姿勢を判断するメルクマールの一つとなり得ること、すなわち、同プログラムを導入していないことをもって依存防止対策に消極的な営業所と見られ得るということを十分に認識し、同プログラムの更なる普及を図っていただきたいと思います。加えて、現在、一般社団法人日本遊技関連事業協会が中心となって検討を進めていただいている、本人の同意のない家族申告による入店制限について、本年度中に開始することとされておりますところ、制度開始後、各店舗において速やかな導入が図られますようお願いします。

また、18歳未満の者の営業所への立ち入らせについては、基本計画において、本年度中に、ぱちんこ業界は、18歳未満の可能性があると認められる者に対する身分証明書による年齢確認を原則化することとなっています。こうした取組が行われなかったために、客として18歳未満の者を立ち入らせた事実が認知された場合には適切な取締りを行う必要があるものと考えています。改めて、取組に遺漏のないようにお願いします。

次に、営業所のATM等の撤去等についてです。ATM及びデビットカードシステムについては、基本計画において、本年度中に、ぱちんこ業界において、ぱちんこ営業所のATM及びデビットカードシステムの撤去等に向けた検討に着手し、その結果に基づき順次、撤去等を推進することとなっています。ATM及びデビットカードシステムについては、その設置が民間事業者間の契約関係に基づき行われているという現状に留意する必要があり、ギャンブル等依存症対策推進関係者会議においても、業界関係者から「法的に、事業者と事業者で契約をしているということ自体で、ATMの撤去は非常に難しい」との発言がされておりますが、その一方で、同会議においては、ATM等に利用限度額が設定されているとの説明がなされても、なお、複数の委員から例えば「どうしても、ぱちんこをやっている状況の中でそこに設置されていると非常にお金を使いやすくなると、外からはそのように思えます」、「やはりATMは撤去していただきたい。」、「依存症の方々を救うという面から言いますと、事業者の利益や利便性のためにその方々を踏み台にしてまで設置しておく必要はないのではないかと思います。」といった発言がなされております。先ほどの自己申告・家族申告プログラムと同様、各営業所や各事業者団体の取組姿勢が見られていると考えています。関係者会議での議論を踏まえ、同会議等において賛同が得られるかという視点にも考慮した上で、業界として基本計画に基づく取組を推進するようお願いします。なお、各公営競技についても、基本計画においてATMの撤去が掲げられているところ、既に撤去に着手したり、現行契約の更新を行わない形で順次撤去していく方針を定めたりしているものと承知しており、こうした取組がぱちんこ業界の取組と比較され得ることを御認識いただきたいと思います。

次に、出玉規制の強化については、令和3年春までに、全ての遊技機を新規則に適合するものに入れ替える必要があります。しかしながら、令和2年の後半には新規則機に対する需要が相当な量となり、供給が追い付かないことも懸念されます。したがって、引き続き、計画的に旧規則機の撤去等を進めていただきますよう、よろしくお願いします。

次に、依存問題に関する普及啓発の推進については、本年5月のギャンブル等依存症問題啓発週間において「パチンコ・パチスロ依存問題フォーラム」が開催され、多くの方が参加されたと承知しています。また、期間中における啓発等についても積極的に取り組んでいただいたものと承知しています。来年以降も引き続き、ギャンブル等依存症問題に関する関心と理解を深めるという啓発週間の趣旨にふさわしい取組がなされるとともに、年間を通じても、SNS等も効果的に活用し、依存問題に関する普及啓発を推進していただきますようお願いいたします。

次に、自助グループをはじめとする民間団体等に対する経済的支援については、本年度、全日本社会貢献団体機構において4団体に対し助成を行っていただいたものと承知しております。また、業界においては、依存問題に取り組む民間団体等への支援を拡充するため、新たな団体を設立したとも聞いております。基本計画においては支援の実績を公表することとされていることも踏まえ、引き続きの取組をお願いいたします。

また、リカバリーサポート・ネットワークについても、ぱちんこ業界全体でその活動を支えていただいているところであり、相談件数も昨年は開設以来の最高件数を更新したと承知しています。引き続き、相談状況に応じて適切な体制・機能がとられるよう業界を挙げて支援を実施していただくとともに、相談者の統計情報の集計・分析を充実させるなどにより、ぱちんこへの依存問題を抱える人の環境等の実態把握に努めていただきたいと思います。

さて、今申し上げたようなギャンブル等依存症対策の実効性を最大限に確保するためには、徹底したPDCAサイクルにより計画的な取組を推進することが重要であるとされております。そこで、今般新たに行われることになる一般社団法人遊技産業健全化推進機構による依存防止対策の実施状況調査等を通じて、各ぱちんこ営業所における取組の実施状況について、PDCAサイクルの中で的確に把握し、適宜改善を促進してもらいたいと思います。

また、基本計画には、警察が行うべき取組も記載されており、各都道府県警察においては、ぱちんこ営業所に対する立入り等を通じて、依存防止対策に係る措置が適切にとられているかの確認を随時行うこととしておりますので、御承知おき願います。

さらに、基本計画の取組の一つである「依存症対策の基盤整備」に関しては、本年9月17日に発出された厚生労働省から各自治体への通知文にあわせ、本年9月19日付けで貴団体を始めとする各ホール関係団体に対し、「ギャンブル等依存症対策における各地域の包括的な連携協力体制への参画について」と題した通知文を発出しております。皆様におかれましては、各地域の包括的な連携協力体制に参画し、他の関係機関との円滑な連携を確保するとともに、情報や課題の共有、最新の知見の収集等を図り、業界における依存症対策への活用を検討していただくようお願いします。

以上、ぱちんこへの依存問題への対策についてお話ししてきましたが、この依存問題については、皆様も十分にその重要性は認識いただいているとは思いますが、国会や報道等においても大きく取り上げられており、皆様の業界としての取組が注目されています。9月19日付けで、貴団体を始めとする各ホール関係団体に対し、基本計画に掲げられた各施策に係る先進的な取組について、随時報告していただくことをお願いしているところ、例えば、ホール企業の取組として、独自に、依存による問題の予防と拡大防止に向けたセミナーを地域の自治体の保健福祉部局等とともに継続開催しているといった報告等をいただいております。警察庁としても、引き続き、こうした取組は積極的に紹介していきたいと考えております。

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