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『遊技日本』

警察庁の齊藤課長補佐が講話、依存問題や射幸性の抑制等に言及

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射幸性の抑制に向けた業界の取組として、遊技機製造業者団体が新たな遊技機基準を設け、平成27年6月、全日本遊技事業協同組合連合会が、新基準に該当しない遊技機の削減目標を定め、業界を挙げて、こうした遊技機の撤去に努めた結果、昨年12月を期限に定められていた削減目標値については、営業所全体としては、その目標を達成したとのことですが、「メーカー団体が特に高い射幸性を有すると区分した遊技機については、ホールはこれを優先的に撤去する」とした6団体合意のとおりには必ずしもなっておらず、むしろ、こうした遊技機を積極的に残そうとする動向さえ見られたとの話も聞いており、こうした点について非常に残念に感じています。

本年4月、全日遊連は、「特に高い射幸性を有すると区分した回胴式遊技機」について、来年1月31日までにその設置比率を15%以下とする削減目標を定めていたところ、先般、期限を延期することとしたと承知しております。

ぱちんこへの依存問題等により、ぱちんこ業界に対し、国民から厳しい視線が向けられる中、このように業界が自主的に決定した目標を先延ばしにすることは、ぱちんこ業界に対する信頼を損ないかねません。ぱちんこが国民の大衆娯楽として広く世の中から受け入れられるためにも、業界全体における真摯な取組を期待しています。

次に、遊技機の不正改造の絶無についてお話しします。

近年の不正改造の手口は、不正改造された主基板に他の遊技機から取り出した主基板ケースやかしめを組み合わせることで、主基板ケースやかしめに不正改造の痕跡を残さず、外見上不正改造の発見を難しくしたり、不正改造した遊技機の設置場所が変わっても当該遊技機の位置を特定するためにGPSを付加するといった事案や、払い出される遊技メダルを不正に増加させるため、払出しに係る信号を誤認識させる不正な基板を主基板に取り付けるといった事案が発生しているなど、ますます悪質巧妙化しています。このように悪質巧妙化している不正事案に対処するため、ぱちんこ営業者、遊技機製造業者という垣根を取り払い、事案の情報共有や有効な防止対策を業界全体で模索し、効果的な施策をより一層推進していただきたいと思います。

また、一般社団法人遊技産業健全化推進機構の活動については、もはや業界の健全化に欠かせないものと言っても過言ではないと思います。活動開始以来、立入検査店舗数が本年度の上半期までに2万7千店舗を超え、また、検査台数も約20万台を上回り、特に本年度上半期における検査の結果は良好であったと聞いております。これは、推進機構の活動が抑止効果という面で成果を挙げている証左だと思います。加えて、立入検査を独自に実施する団体等に対する助成事業や平成27年6月から実施されている遊技機性能調査についても、業界の健全化を進める上で、有意義な取組の一つであると考えています。このような推進機構の活動に対する業界の理解は徐々に深まってきていると感じる一方で、いまだに推進機構の活動に対する理解が低い関係者もいると聞いています。

推進機構の活動が効果的に行われるためには、推進機構に対する各営業所の理解が不可欠であります。遊技機の不正の減少は推進機構の活動がもたらす抑止効果の表れであることを認識していただき、引き続き、業界全体で推進機構の活動を支援するなど、不正改造の根絶を目指す気運を高めていただきたいと思います。警察といたしましても、今後とも、推進機構と積極的に連携しつつ、不正改造事犯に対しては、厳正な指導・取締りを推進してまいりたいと考えております。

次に遊技機の流通における業務の健全化についてお話しします。

遊技機の流通については、その過程において型式の同一性が担保される制度の構築と、その運用に関するルールの明文化として、遊技機製造業者団体において、「製造業者遊技機流通健全化要綱」等が制定され、その運用が開始されたと承知しています。同制度については、ぱちんこ営業者向けにマニュアルが策定され、各種研修等も行われるなど、業界における制度の理解も進んでいると聞いています。引き続き、遊技機の流通に携わる関係者が正しく制度を理解するよう、繰り返しの研修の機会を設けるなどの取組を継続していただくとともに、必要に応じて制度の更新も検討するなど、遊技機の流通における健全化を一層図っていただきたいと思います。

平成28年4月以降に販売された型式の遊技機については、部品交換の際、変更承認申請に係る保証書の担保として、遊技機の性能が検定機と同一かどうかの点検確認を遊技機製造業者等が一台一台実施することとなりました。また、遊技機の営業所への設置時や部品交換時に行う遊技くぎの点検確認は、これまで目視で行われていたところ、昨年4月以降に新台として設置されたぱちんこ遊技機については、目視による確認の補助として「くぎ確認シート」が使用されており、本年2月以降に型式試験申請されるぱちんこ遊技機については全ての遊技くぎを対象とした「くぎ確認シート」が使用されていると承知しています。こうした取組により確認の精度も向上し、遊技機流通の健全化も進むものと考えています。運用を通じて更に改善を進めていただくようお願いいたします。

新台、中古台に関わらず、それぞれの流通制度を厳格に運用することは、射幸性の適正管理につながるものであり、ぱちんこへの依存問題対策においても大きな意味を持つものであります。遊技機の信頼なくして業界の信頼はないということを改めて認識していただき、引き続きの取組をお願いしたいと思います。

最後に、ぱちんこ営業の在り方についてお話しします。

今回の規則改正では、出玉の下限規制を追加するなどしたところであり、ばちんこの適度な射幸性を満たす遊技としての性格がより明確になったと考えています。また、業界においても、営業所が遊技客にとって手軽に遊べる娯楽の場となるよう取組を進める必要性について認識されているものと承知しています。

他方、公益財団法人日本生産性本部の「レジャー白書2018」によれば、平成29年中のぱちんこ遊技への参加人口は900万人と前年から減少している中、年間平均遊技回数が高い水準で推移していることなどに鑑みますと、いわゆるへビーユーザーの割合はいまだ相当程度あるものと考えられるところです。

繰り返しになりますが、ギャンブル等依存症対策基本法の施行を受け、ぱちんこ業界の皆様には依存防止に係る取組について不断の強化が求められています。ぱちんこが健全な大衆娯楽として国民から認知されるためにも、業界が置かれている状況についてよく認識の上、今後の業界の在るべき姿を考えていただきたいと思います。

今後のぱちんこ業界の皆様の御努力に期待いたします。

結びに、貴協議会のますますの御発展と皆様方の御健勝、御多幸を祈念いたしまして、私の話を終わります。御静聴ありがとうございました。

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