国家公安委員会が新たな試験機関を指定

8月6日付けの官報号外によると、遊技機(パチンコ、パチスロ等)の型式試験機関として新たに一般社団法人GLI Japan(滝澤和政代表理事)が指定を受けたことが明らかとなった。

同社は2014年3月に設立。事業所は東京都江東区青梅にあり、風営法で定める試験業務を事業目的としている。官報号外には、同日付で風営法第20条第5項の規定に基づき、指定試験機関を指定する規則の一部を改正し、指定試験機関として、同社の名称及び住所を追加した旨が記載されている。

風営法では、著しく射幸心をそそるおそれがあるとして国家公安委員会が定める基準に該当する遊技機をホールが設置して営業してはならないと定めている。そのため、ホール営業者が遊技機を設置するにあたっては、遊技機メーカーが事前に各都道府県公安委員会から検定を受けた遊技機のみを設置して営業している(法的には、検定を受けていない遊技機であっても、ホールが認定を受けることで設置することは可能だが、現実的な手法ではない)。

また風営法では、公安委員会側が検定(及び認定)に必要な試験の実施に関する事務の全部または一部を、国家公安委員会が予め指定するものに行わせることができるとしている。逆に言えば、指定試験機関以外が試験業務を行うことは不可能であるのだが、これまでは、その国家公安委員会が指定した指定試験機関は、保通協(一般社団法人保安通信協会)に限られていた。

過去、型式試験業務の認可を巡っては、一般社団法人日本遊技機型式検定機構(髙木一夫代表理事)が2010年5月に指定試験機関指定申請書を提出。警察庁から求められた補正点の修正を経て同年10月、正式に申請が受理された。しかし、この時は、代表理事の髙木氏がホール企業の取締役を務めていたことなどを理由に2011年4月に警察庁は申請を不許可と判断した。その後、2013年2月、一般社団法人遊技機試験機構(山本恵代表理事)が、遊技機の指定試験機関として、保通協以来、28年ぶりに国家公安委員会より指定を受けた。しかし同機構は同年11月、遊技機の指定試験機関から削除。この間、遊技機の型式試験を実施した実績はなかった。

-PICK UP, 業界ニュース
-