ギャンブル等依存の疑い、推計で70万人

国内のギャンブル等依存の実態を調べた国立病院機構・久里浜医療センターは9月29日、国内のギャンブル等依存に関する疫学調査の中間とりまとめを公表した。

調査結果によると、日本でギャンブル等依存症が疑われる者の割合は成人の0.8%(男性1.5%、女性:0.1%)と推計。この割合を日本の人口に換算すると約70万人となる。このうち、最もよくお金を使ったギャンブル等は、パチンコ・パチスロが最多で、「ギャンブル等依存症が疑われる者」の過去1年以内に使った金額は平均で1か月に約5.8万円(中央値は4.5万円)となった。

調査は、我が国におけるギャンブル等依存に関する実態を把握するため行われ、平成28年度に予備調査、平成29年度に全国調査を実施、ギャンブル等依存症が疑われる者の割合などを調べた。

平成29年度の全国調査では、全国300地点で住民基本台帳より無作為に対象者を抽出し、面接調査を実施。調査対象者数は10,000名であり、5,365名から回答を得た。このうち、ギャンブル等依存に関する調査項目(SOGS=世界的に最も多く用いられているギャンブル依存の簡易スクリーニングテスト)における有効回答数は4,685名。この中で32名(全体の0.8%)がSOGSで5点以上という結果となり、過去1年以内にギャンブル等依存症の疑いがある者とされた。また生涯を通じたギャンブル依存症の疑いがある者とされたのは158名(全体の3.6%)という結果となっている。

なお同様の調査として、パチンコ依存問題研究会による「パチンコ・パチスロ遊技障害全国調査」があるが、同調査では、「直近1年間において軽度以上のパチンコ・パチスロ遊技障害を有するおそれのある者」の全国推計値は約40万人(全回答者の0.4%)となっている。

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