ホール企業の半数以上が減収続く/帝国データバンク調べ

㈱帝国データバンクは11月21日、ホールやメーカー、関連業者の売上高などについて調査・分析した「パチンコ・パチスロ関連業者の経営実態調査」と題するレポートを公開した。

同レポートでは、同社が保有する企業概要ファイル「COSMOS2」(147万社収録)の中から、3期連続で業績が判明しているホール経営企業(2,353社)、遊技機卸企業(412社)、遊技機メーカー(20社)の分類でデータを抽出。各カテゴリの売上推移等をまとめた。

ホール企業2,353社の売上高合計は2014年が21兆3,375億円、2015年度が20兆6,148億円、2016年度が19兆5,435億円で推移。射幸性の低下等の影響で減収傾向が続いた。

2015年度から2016年度に掛けて増収となった企業は203社(全体の8.6%)にとどまった一方、減収となった企業は1,216社(同51.7%)となり、全体の過半数を減収企業が占めた。また、2期連続(2015年、2016年)で減収となった企業は882社(同37.5%)と3割以上存在するのに対し、2期連続で増収となった企業は71社と、全体の僅か3.0%にとどまっている。

遊技機卸企業412社の売上高合計は2014年度が8,396億円、2015年度が8,601億円、2016年度は7,523億円で推移。2015年度は遊技機卸企業の大手が増収となたことで全体の売上高も増加したが、2016年度は中古機の流通が大きく減少したことで前年度12.5%の大幅な売上高減少となっている。

遊技機メーカー20社の売上高合計は2014年度が1兆1,817億円、2015年度が1兆1,832億円と、ほぼ横ばいで推移していたが、2016年度は1兆151億円と、前年度比14.2%の減少。新台販売の減少等の影響が反映した。

同レポートでは、「中長期的に見れば、川下の『パチンコホール経営業者』の減少が続く限り、メーカー・卸の2業態においても厳しい状況が続く」と分析。「関係者各位が総力を挙げて従来とは違った楽しみ方を提供する必要に迫られている。この変化に対応できない業者の中から今後、淘汰される企業が出てくる可能性もある」と見通した。

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