金馬車が民事再生法の適用を申請

茨城県を中心に関東地方で20店舗を運営する老舗ホール企業の㈱金馬車(※現在は㈱大鳥に社名変更、高濱正敏代表取締役社長)は8月11日、水戸地裁へ民事再生法の適用を申請した。負債額は約70億円。複数の信用機関が伝えている

同社は昭和29年4月に現社長の高濱正敏氏の実父である高濱正明氏が茨城県日立市に「パチンコ金馬車」を個人創業。昭和32年3月に㈱金馬車を設立。以降、茨城県内でパチンコホールや飲食店を新規出店し、千葉県や東京都にも進出するなど積極展開。ピーク時の平成18年3月期には売上高約869億6,600万円を上げていた。

しかし、その後は同業他社との競争や各種規制強化により売上が伸び悩み、不採算店舗の閉鎖費用や機械代などが重荷となり財務が悪化。人員削減などで直近の平成26年3月期は売上高365億円、経常利益約11億5,900億円、純利益約6億円と収益性が改善したものの、財務内容自体の健全化は進まず、厳しい運営を余儀なくされていた。

こうした経緯もあり、今年8月1日には同社から会社分割により新たに㈱金馬車(岡村諭代表取締役社長)を設立し、旧㈱金馬車及び㈱関東金馬車から店舗の譲渡を受けた上で事業を継承することとなった。そして、債務の残った旧㈱金馬車は㈱大鳥に社名変更するとともに民事再生法の適用を申請した。

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