PCSA(金本朝樹代表理事)は5月22日、都内千代田区のホテルニューオータニにて、第14期定時社員総会・第52回PCSA・PTB共催経営勉強会を開催。
総会は委任状含む23社の出席により成立。議案審議では、第13期事業・決算報告、第14期事業計画・予算案、第14期役員改選の件が上程され、全案件を原案通り可決承認。任期満了に伴う役員改選では、金本朝樹氏の代表理事続投が決定した。
冒頭、金本代表理事は「私達の営業のトレンドは等価交換、規制された5号機、マックスタイプが主流だが、このトレンドが大衆娯楽からどんどんかけ離れているのも事実。今回のカジノ法が出来上がる中で、遊技機が適度な射幸性を持った機械にどんどん変えられていくがこれは良い流れだと感じている。ミドルタイプが主流になることで売り上げが7%、粗利が6%減る。打撃は非常に大きいが、メーカーも遊べる機械を必死に考えている。新しい魅力ある機械の開発によってマイナス幅を1%でも2%でも減らす事が今後の大きな課題」と述べ、他にも「三店方式の制度化も議連と進めていくことで、社会的地位の向上を目指したい。この問題解決無くしてはこれから先、業界の将来は無い」と、三店方式の制度化を改めて強調した。
このほか、総会では功労会員表彰や第10回PCSA学生懸賞アイディア・エッセイ表彰式が行われた。後者は大学生や大学院生を対象にパチンコ産業に関するさまざまなアイディアなどを募集したもので、今回応募があった36作品の中から最優秀賞1点、優秀賞3点が表彰された。最優秀賞に輝いたのは、関西学院大学法学部法律学科4年・松村優さんの「大衆娯楽としてのパチンコを実現させるために―実体験から課題・問題点を追求する―」。松村さんは「執筆にあたり、遊技人口の減少は景気だけでなくネットにあふれる負の情報という側面も影響している事を強く感じた。パチンコと遊技をひとりでも多くの方に正確に理解してもらい、ユーザー人口を回復させるべく情報発信という点を大切にしていきたい。正確な情報を臨場感をもって伝えるために、現場での仕事ひとつひとつを大切にしていきたい」と意欲を示した。また優秀賞には、近畿大学経営学部キャリアマネジメント学科2年・小西諒さんの「パチンコイメージの変革」、奈良先端科学技術大学院大学バイオサイエンス研究科修士課程1年・川崎貴大さんの「パチンコ店のイメージアップと新規顧客導入に対するアイディア」、横浜国立大学教育人間科学部学校教育課程3年・園田恒さんの「パチンコ 真に人々に受け入れられるために」が受賞した。
経営勉強会では、4月8日に香港証券取引所メンボードに上場した㈱ニラク・ジー・シー・ホールディングスによるセミナーが開かれた。登壇した同社・谷口久徳代表執行役社長は「上場の目的は資金調達であるが、それ以上の本当の目的は社会的評価の向上。アジアの金融市場に通ずる香港証券取引所上場の実現は天の時、地の利、人の輪に例えることが出来る。東日本大震災を乗り越えてきた時と同じく、上場においても乗り越えていかなければならない出来事が待ち受けているだろう。それら全てをエネルギーに変え、これから公の企業としてこれからも進化させ邁進していく」と決意を新たにした。