【コラム】ギャンブル化の進展は、業界をさらに縮小?(WEB版)/チャーリー・ロドリゲス・湯谷

3. 何も動かなければ、後退するだけ
では今後数年、従来と変わらず「新台入替」を中心に設備投資を進め、ヒット機の登場を待つだけで自店の成長は実現できるものなのでしょうか?

今後は、ネット社会の進展で、ホールも即座にユーザーから評価されますし、口コミによる集客の影響もますます大きくなります。ホールのほとんどが競争しているステージは非常に残酷で、ギャンブル好きなヘビーユーザーの取り合いなので、利益優先の営業ではすぐに業績も落ちます。そして一度、稼働が下がると再び稼働を戻すのに時間とお金がかかるのも証明済みです。ここから先の作戦のベースは、まさに「地域マーケティング」が根拠でなければなりませんが、改めて「主要ターゲットにどんな価値提供をするか?」が大変重要になっていきます。

4. ただ「頑張る」のではなく、どの方向を向いて「頑張っていく」のか?
「前後裁断」という言葉があります。これは「過去をくよくよ引きずっても何も変わらず、未来を憂いても取り越し苦労になるだけ」という意味で、今、この時を生きよ、という戒めの言葉なのですが、まさに今の業界の状況と合致していて、「この瞬間、どれだけ頑張れるか?」ということがとても大事なように感じます。しかし「ただ頑張る」「努力する」では差別化はできず、必ずしも成長の足跡を辿れるとは言えません。

ここは昔を知り、未来を予測し、現状を把握・分析した上で、「どの方向性で頑張るか?」ということが大変重要と考えます。残念ながら、今の業界に明るい展望や光はほぼ見えませんが、未来を憂いてばかりでも何も起こらないので、ここはしっかりと現状分析し、近未来を予測した上で会社や個人が努力を続ける「方向」を決めて、邁進してもらいたいものです。

■プロフィール
チャーリー・ロドリゲス・湯谷
自称パチンコ・パチスロ伝道師。この立ち位置を20年近く続けているロートル業界ウォッチャー。特技はスプーン投げ。今ではスプーンも曲げられない程、筋力低下。「意見待つ!」と言い続けて、20年。他人の意見に未だ弱く、老化は続くか、パチンコやパチスロに賭ける情熱は衰えず!

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