スマスロ導入のためのユニット争奪戦は悲喜こもごもという様相だったが、需要を満たせる供給がなかった最大の要因は半導体の調達難である。その調達難は実際には10月頃からかなり改善されていることから、年明けて1月にもユニットの供給体制が今よりも強くなると私は予想している。スマスロの導入が争奪戦に負けてできなかった店、導入できたがほしい台数に届かなかった店、導入できたスマスロの台数が少なくてユニット業者の求めに応じてユニットを注文よりも減台せざるを得なかった店等々にとっては、まだまだスマスロ視点だけでもユニットは足りない。さらには来春いつになるか不明もスマパチも控えている。こちらもユニットが必要なことはもちろん、そもそもぱちんこ遊技機は回胴式遊技機のざっくり倍ほどの設置台数なのだから、需要は単純に倍となる。よって、ユニット業者側の調達状況が改善したところで、もともと足りない供給をすべての需要を満たす程度にまで引き上げるような供給ができるとは考えづらい。このため、今後もユニットの需給状況には注目しておく必要があるだろう。
業界マター的にはいろいろネガティブ材料も出てきたこの一ヶ月ではあったが、やはり最大のポジティブ材料であるスマスロが無事に始まったことをもって、今年の遊技日本の私の記事としたい。「終わり良ければすべて良し」とまでは言わないが、激しいペースと化した現在の店舗数減の状況をコンビニ化出店が助けてくれる可能性を考えると、嬉しい材料であり、何度も繰り返してきたが、業界の歴史の年表に記述するべきエポックメイキングであった。
業界も苦しい中、業界紙はさらに苦しい状況が続いております。本紙遊技日本および私が発行人・編集長をやっておりますシークエンスについて、昨年はみなさまに大変お世話になりました。本年も業界紙事業を維持するべくシークエンスも遊技日本も努力していきますので、よろしくお願いします。
■プロフィール
POKKA吉田
本名/岡崎徹
大阪出身。
業界紙に5年在籍後、上京してスロバラ運営など。
2004年3月フリーへ。
各誌連載、講演、TV出演など。
お問い合わせ等は公式HP「POKKA吉田のピー・ドット・ジェイピー(www.y-pokka.jp)」か本誌編集部まで。