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【コラム】ぱちんこ業界プライベートブランド機の未来

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ぱちんこ開発者の独り言㊺
本来、メーカーが企画開発し、製造を行った遊技機をホールが購入するという流れが一般的ではあるが、ホール側が企画し独自のブランドで販売する商品をプライベートブランド機という。ホール大手企業のダイナムが「ごらく」というブランド名にて、プライベートブランド機をリリースしているのを知っている方もいらっしゃるかとは思う。

プライベートブランドとは、小売業界では既に広く周知されており、その歴史は半世紀以上にも前に遡る。簡単に説明しておくと、販売店側が企画開発を行い、メーカーの製造ラインを借りて商品を生産し、自社のブランド名にて自店舗にて販売を行う、といった流れであり、イオングループの「トップバリュ」やセブン&アイホールディングスの「セブンプレミアム」は、その販売価格でありながら、高品質であるのはよく知られている。

プライベートブラントには、下記のようなメリットがあげられる。

<小売側>
・企画開発から行うことで、消費者の声をダイレクトに反映可能
・販売価格や粗利率等を自由に設定可能
・その小売店のみでの販売商品のため、ブランドイメージ向上につながる

<メーカー側>
・一定の販売個数が確約される(売上アップ)
・工場の閑散期に生産を行うことでコスト削減が可能
・商品企画開発費(小売り側が負担)が削減可能

<消費者側>
・一般的なブランド商品(ナショナルブランド)と同品質商品を、低価格で購入可能

このように、三方良しとされており、小売業ではどの企業もプライベートブランドを自社で保有するのは当たり前の時代になった。また、一般的に認知されている無印良品が、元々は西友のプライベートブランドであったのはよく知られている話であり、プライベートブランドは、商品に付加価値をつけ、企業独自色を出しながら、ブランドイメージ向上を計るに一役買うことができる。

前置きが長くなったが、ぱちんこ業界に置き換えて考えてみる。

ダイナムを始めとして、パチスロは、まだ一般的に普及しているとはいえないものの)多少プライベートブランド機がリリースされているが、広告規制を始め、規則改正や様々な申し合わせ事項でホールの独自色を出せなくなりつつある昨今において、ホール側が自店ユーザーの嗜好に合わせ、スペック性能や演出などを盛り込んだプライベートブランド機というのは、今後、大いに導入される可能性があると推測ができる。

メーカー側においても、一定の販売台数が確保でき、開発費を一部もしくは全額負担してもらえるのであれば、この時代においては非常にありがたい提案でもあろう。

当然のことながら、プライベートブランド機は、ホール側のブランド向上及び、特別感を出すため、ユーザーにとって魅力的な出玉性能を意識したスペックを搭載する可能性が高い。一般的な遊技機であれば、全国導入されるため、広く一般的な営業形態で使用される想定のスペック開発がメインとなるが、ある特定の法人限定の遊技機であれば、より偏ったスペックにすることも可能だからである。魅力のない機械は、そもそもプライベートブランドで開発する必要性が無いともいえる。

昔から言われ続けてきたぱちんこ業界のプライベートブランド機ではあるが、ここ数年の市場環境の変化がプライベートブランド機促進の機運が立ち込めているように感じた次第である。

■プロフィール
荒井 孝太
株式会社チャンスメイト 代表取締役
パチンコメーカー営業、開発を歴任後、遊技機開発会社チャンスメイト(http://chancemate.jp/)を設立。
パチンコ業界をより良く、もっと面白くするために、遊技機開発業務の傍ら、ホール向け勉強会や全国ホール団体等の講演会業務など広く引き受ける。

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