■ブドウゴト
中部地方で店長してて、ちょうど「花の慶次斬」が営業の中心だった頃のオハナシ。
車の通行量も多い幹線道路沿いに大きな駐車場を持つ店舗で、朝から店の鍵開けて深夜に鍵閉めて帰る過酷労働を3年休み無しで強いられており、ブラックどころか漆黒ではあるものの、当時はパチンコ屋の店長ってそんなもんだと信じてた純粋なボク。
超頑張って期待の「慶次 斬」を1列入れて、そこそこの稼働に胸を撫で下ろしていたある日の夕方、中抜けして近所に初代「牙狼」でも打ちに行こうかな~♪とウキウキしながら店から徒歩1分の自宅へ帰り、いそいそと着替えていたら携帯に着信アリ。
ディスプレイには「主任」と表示されており、この時点でイヤーな予感しかしないんだが、もしかしたら「何か忘れ物してますYO~」的な用事かもしれない。
とりあえず電話に出てみると、主任が得意のテンパリ状態で「たぶんブドウゴトです!」との事なんだが、頭の中は完全に「牙狼」を打つ気で、SURVIVOR IN THE DARKをノリノリ一人ライブしていただけに、痛恨の思いこの上なし…。
まだゴト師が打ってるらしいので台番だけ確認して、至高の牙狼タイムを潰された恨みを秘めて上下ジャージという格好で店へリターン。
■ゴト師Gメン
主任曰く、事務所でデータ異常に気付き、カメラで確認したら盤面を手で隠してるような感じなので、声はかけずにまだ家に居るであろうボクに救援要請をしてきたと。
でもね、たまたま普通に打ってたらブドウ出来ちゃって、「お得だからこのまま打っちゃえ♪」みたいなパターンもあるワケで、その場合はそんなに大事ではないんだよNe。
「慶次 斬」では全国的に磁石を使ったブドウゴトが流行ってた時期で、ゴト師ならば容赦なく締めるつもりだったんで、上下ジャージで行って客のフリして隣に座って打ちながら見極めてやろうというワケだ。
そして、わざとスタッフの巡回を薄くするように指示を出してから2台横の「慶次 斬」に1,000円入れて、打ちながら横目で見る事数分…左手に握られた磁石でコソコソとやってるのが確認出来たので左手を掴んで「ゴルアァァっ!」と一喝!と同時に主任&バイト男衆が確保にかかる…のだが、何故か主任が一番後ろで生まれたたての小鹿のようにプルプルしてただけなのは見なかった事にしてやろう。
このゴト師にしてみれば、横で打ってたワケの分からん上下ジャージのオッサンに掴みかかられて意味不明でしょうし、こんな捕まり方するなんて思ってもなかったでしょうww 実に痛快ww