【コラム】店がお客を選ぶ勇気を持つことも必要じゃない?/CRAナカムラのぱちんこ閑話休題⑧

■1%の大学生しかパチンコをしていない現実
こういう「お客様は全員神様路線」がもたらしたモノが、踏ん反りかえりながら打つ若いプロモドキとかモラルもマナーも無いモンスターカスタマーみたいな連中。

合言葉は「オレは客だぞ!」。

ボクなら「客かどうかはオレが決める!」で終了ですが、悲しいかな会社的にそう言わせてもらえないトコロがほとんどでしょう。

で、今はそういう連中に店が苦労してると。しかし残念ながら、そんなお客さんを作ったのも店だ。昔は素行が悪けりゃ、いとも簡単にツマミ出されて当たり前だったよね。素行の良いプロは全然アリだと思うけど、素行の悪いプロみたいなのに偉そうにされてると、粗利面とは別で一般のお客さんにもかなーり悪影響なんだぜ?自分で打ってても鬱陶しいもん。

今は注意したり追い出したりする基準が甘すぎなんだわ、もっと簡単に追い出してイイと思う。

何も今から背中から腕にかけて昇り龍が見え隠れしてる人を雇えとか、そういう話じゃなく、Win-Winな関係が築けない以上、ある程度は店側が強くならないといけない!そう思いませんか?ここ17~18年くらいでホテルの接客を目指したことによる弊害って、かなりデカイよ。この流れが現在のパチンコ業界の強烈な右肩下がりの一因にもなってる、確実に。

ヘソ3個返しがOKになって、業界等価が主流になった頃からハイリスクハイリターン化し過ぎたのも大きいけど、店側のこういう態度が勝ってく人と負けてく人にキッチリ分かれる事を加速させてるし、そりゃあ負け続けたらパチンコ辞めるよねって話ですよ。パチンコが好きで辞めたくなくても、経済的な理由で泣く泣く辞めざるを得なかった人も多いだろう。そんな大事なお客さんを見て見ぬフリで黙殺してきたワケさ。

じゃあどうすりゃいいんだパチンコ業界!

つ・よ・く・な・ろ・う!

全てのお客さんを平等に扱う必要は決してない!時には上から目線でもイイ!店にとって、今後の業界にとって、普通のお客さんに一番恩恵を持っていけるように最善を尽くすべきだろう!

まー、こうやって簡単に書いてるけど実際は超難しいのは理解してるさ。でもそろそろ動いとかないと完全に手詰まり起こすと思う。普通のお客さんとプロモドキの比率を考えて、これ以上プロモドキ比率が高くなったら営業が成り立たないと思いません?しかし着実にそっちに流れていってるのは間違いない。

ちなみに、今の大学生(20歳前後)のパチンコ参加割合って知ってますか?

”1%もない”らしいです。

にわかには信じ難い…ってか、信じたくない数字なんですが、これが現実との事。今の50代60代の人たちがパチンコを引退したり亡くなったりしても、普通のお客さんとして世代交代する若者が出てこないんですよ。これ、本気で焦りませんか?ボクもこの若者のパチンコ参加割合を聞いた時はゾッとしましたよ。もうね、タバコと同じで「する=悪・しない=正義」みたいな図式が完全に出来上がってる感じですね。

だからこそ、店はもっと強くなって客の選別をしていかなきゃならんのです。今後もボクはこのスタンスで頑張るつもりです!

じゃ、今回はこの辺で!

※文中の言葉の説明
プロモドキ…素行が悪くて一般客を敵と見るクセが強いプロ
プロ…立場を自覚して店にも一般客にも迷惑をかけないプロ

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■プロフィール
CRAナカムラ
奈良・愛知・岐阜・広島で店長職を10年歴任。その後、大阪の某チェーン店で統括営業本部長職を経て独立。常に打ち手目線を持ちつつ…と言えば聞こえはいいが、この男自身パチンコするのが三度のメシより好きという重症患者。

※本稿は過去に本誌に掲載した記事を、一部、WEBサイト用に編集した上で掲載しております。

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