確変65%内規を筆頭に、射幸性の上限を落とす施策を段階的に進める日工組ですが、その一方で、射幸性の低い遊技機の普及も推し進めていく予定です。目的はファン減少の抑制。その実現に向け、低い射幸性で、かつ多種多様な仕様の遊技機を市場に増やす施策を行う予定としております。
具体的に現在、日工組が市場への普及を進めようとするのは、次の2つのカテゴリの仕様です。
■手軽に安価で遊べる初級者向けの遊技機
※下記3つの要素のうち、いずれか1つ以上を含む仕様
・特賞確率1/100まで
・スタート口の賞球が5個以上
・大当り1回の最小出玉が最大出玉の1/2
■新・遊パチ(仮称)
※下記2つの要素のいずれも満たす仕様
・特賞確率1/150程度以上
・平均的な稼働において玉単価1円未満
施策案では、各メーカーが特賞確率1/260以下(~1/320)の機械を申請及び販売する際には、上記カテゴリのどちらかの仕様を満たしたシリーズ機を1機種以上、合わせて申請及び販売することとしております。
日工組内で同案の実施が決定すれば(既に決まっているかもしれませんが)、来年以降、上記カテゴリに準じた機種の市場導入が進んでいきそうですね(案では実施日が今年11月以降の型式申請分より、となっております)。
実際、日工組が組合員メーカーにアンケートを取った結果によると、新・遊パチの販売予定数は、来年1~3月の間で計11機種、来年4月~6月までで計20機種、つまり来年上半期で計31機種の販売が、パチンコメーカー全体で予定されております。
各メーカーのこのような取り組みは、以前だと贖罪に近い感覚があったかと思われますが、昨今の遊技機市場の動向を見る限り、ビジネス的にも一定の価値があるかと考えられます。要は高射幸性市場が衰えてきているので、違う市場の掘り起こしという意味です。これはメーカーだけではなく、ホール経営の観点からも同じことが言えそうです。また個人的にも、年々、甘デジファイターと化しつつありますので、この動きには大いに期待したいところですね。(1号)