全日遊連は1月17日、都内港区の第一ホテル東京にて、全国理事会を開催。理事会では同日付で保安課長に就任した小堀龍一郎氏が行政講話を行い、「ぱちんこへの依存防止対策」など6点について言及した。
記者会見では、阿部恭久理事長が新年にあたり「業界が一つにまとまり遊べる環境へと舵を切ること、カジノとの差別化を進めていくことが重要。その上で遊び方や遊技性能など業界の意見をまとめ、皆さんの力を借りながら広めていきたい」と業界の一致団結を強調した。
報告事項では、組合員ホールに低価格で販売する取り組みとして進めているオーイズミ製パチスロ機「ドリームクルーン2」の再販状況について阿部恭久理事長が説明。1月15日現在、同機の販売数は再販分を含め599台という低調な数字に対し、「この販売結果を踏まえ、ホールから集約した遊技性能などの意見をオーイズミ側に提供し、次の共同開発機の参考にして頂いている。『ドリームクルーン2』は同時期に販売された遊技機と比較しても、粗利や中古機価格などの面では決して悪くはなかった。値引に関して意見も出ているが、息の長い機械として使ってもらうためにも購入(値引)条件を設けている。安く提供する分、お客様に遊んでもらえるようホール側も長期稼働するよう育てていく状況を作ることが肝要だ」と述べた。
また、2021年1月末までの旧規則機総入替え台数については、パチンコで160万台、パチスロが110~115万台だとし、東京オリンピック・パラリンピック開催に伴う入替自粛については「行政からは各所轄と各組合で調整するようにと回答を受けている。我々は撤去期限と台数が決められている状況からも、計画的な入替えを粛々としていくほかない(阿部理事長)」と、自粛も踏まえたスムーズな入替えと適切なリサイクル処理を促しているとした。
さらに、国税庁の「確定申告に関する広報依頼」について報告。1月15日に国税庁から、遊技客に向けた令和元年分確定申告期における広報施策協力の依頼があったことを明かし、本要請に対して全日遊連は全面的に協力していく。組合員ホールは、組合員専用ホームページに用意された情報告知ツールをダウンロード、活用した上で「掲示板等へのポスターの掲出」「屋外ビジョン、デジタルサイネージや店内モニター等でのテレビCM動画やポスター画像の放映・掲出」を3月31日(火)まで実施する。
このほか、1月10日付でホール企業の有志9社が発表した声明「ぱちんこ営業所のATMの撤去等に関する宣言」について記者から問われた阿部理事長は「依存対策は業界が一つにまとまって進めている事。世間や風営法議連の先生から理解を得るためにも、今までの努力が水の泡にならないよう業界は皆同じ土俵の下取り組みたい」と心境を述べた。