置き引き対策などについての研修会を開催――京都府遊協

京都府遊協(白川鐘一理事長)は5月14日、京都市中京区のANAクラウンプラザホテル京都にて春季営業者・管理者等研修会を開催した。

はじめに主催者を代表して挨拶に立った白川鐘一理事長は「今回は、府下で起きている置引き被害の2割近くがぱちんこ店で発生していることから、お客様に安心・安全に楽しんでいただける環境を整備するため、ホールにおける置引きの対策について、さらに回胴式遊技機の現状と今後についてと題した2演題の研修会を開催する。いずれも業界として極めて重要なテーマであり、今後のホール運営に欠くことのできない内容」と挨拶。

研修会では、京都府警察本部生活安全企画課犯罪抑止対策室犯罪抑止対策係の山崎一寿係長が「ホールにおける置き引き対策について」と題し、置引きの発生状況や検挙状況、そして対策の具体例を交えながら講演。5月に府下で発生した置引き事件の具体例を挙げ「トラブルの種を未然に摘み取ることを心掛けて、巡回による未然防止、遊技客への注意喚起、遊技客から犯罪者や被害者を出さないことが健全な営業という店舗メリットに繋がる」と述べ、防犯カメラ設置の強調や遊技客への積極的な声掛けの徹底などによりホール内で犯罪・トラブルを発生させないよう努めてほしいと呼びかけた。

次いで、回胴遊商の伊豆正則理事長が「回胴式遊技機の現状と今後について」と題した講演を行った。伊豆理事長は本年2月、行政が業界6団体に示した3つの方針(①短時間で遊べる遊技の創設、②置引き防止対策、③闇スロ対策)について「遊べる遊技の創設に関しては、低射幸性として全日遊連が検討している定量制、一回交換制、ラッキーナンバー制があるが、多種多様な”遊技”に適した遊技機の開発を求めていく時期に来ている。射幸性としては、どうしても遊技機の方に目が向きがちだが、先に機械ありきではなく、現行機で多種多様な遊技環境を作り、そのなかで『こういう機械を作ってください』と遊技機のゲーム性を要望することが求められている」との考えを示した。

さらに中古機流通の仕組みと行方については「中古機流通の過程の中で”闇スロ”に流れる懸念から、健全化の推進はもとより射幸性を抑えた遊べる遊技機の創設を実現するため、行政から求められる課題にいかに真摯に応えられるかが重要。私たちは1万1千という店舗数を減らすことなく、健全な大衆娯楽を確立しなければならない」と述べ、講演を締めくくった。

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