京都府遊協と同組合が母体となる公益財団法人京遊連社会福祉基金(白川鐘一理事長)は11月29日、京都市上京区の京都ブライトンホテルにて令和6年度寄付・助成金贈呈式及び営業者・管理者等研修会を開催した。
冒頭、挨拶に立った白川鐘一理事長は「ここ数年、業界はたいへん厳しい経営環境を強いられており店舗数の減少が続いているが、こうした中でも社会貢献活動の必要性と重要性にご理解をいただき、本日こうして寄付・助成金の贈呈式を行えたことを組合員各位にお礼を申し上げる。社会貢献は業界が地域に根差し、愛される存在を目指す業界として欠かすことのできない大切な活動であり、これまでに京都府遊協と社会福祉基金においての総額では11億3千万円を超える寄付・助成金を行った。ただし今後もその継続性が求められる。引き続き社会貢献へのご理解とご支援をお願い申し上げる」と述べ、同事業を継続することの重要性を改めて語った。
第1部の寄付・助成金の贈呈式では、はじめに京都府遊協より「京遊協おこしやすパチンコ・パチスロファン感謝祭」開催時に各ホールから拠出された社会貢献協賛基金を基に京遊協から社会福祉法人木津川市社会福祉協議会へ住民参加型助け合いサービス送迎車両(205万円相当)を贈呈。続いて同青年部会からは9月18日に開催したチャリティーゴルフ大会で集まったチャリティー基金802,536円を社会福祉法人よさのうみ福祉会 リフレかやの里等5団体へ贈呈した。次に(公財)京遊連社会福祉基金からはホームページ上で公募を受けた府内の福祉団体等から選考の上、23の福祉団体等に福祉活動支援、施設整備費等総額9,479,671円を贈呈。また自治体への寄付として社会福祉事業等の支援のため京都府へ500万円、京都市へ150万円を贈呈し、さらに協賛として本年10月京都府共同募金会に50万円の寄付を実施したほか、来春開催の全国車いす駅伝競走大会実行委員会にも100万円を贈呈する予定で、本年度の助成金等総額は計1,747万9,671円、財団発足以来の累計は9億6,935万9,493円となった。
第2部の営業者・管理者等研修会では、はじめにShinshin代表で映画・ドラマのプロデュースを行う進藤盛延氏が「撮影の裏話と殺陣」との演題で講演。TVドラマ「水戸黄門」や「逃亡者おりん」などの裏話を話した。
最後に京都府警察本部生活安全部生活安全企画課許可等事務審査室の中峯淳一室長補佐が「健全営業等について」と題した行政講話を行い、ぱちんこ健全営業における「広告宣伝の運用」「不正防止対策」「のめり込み・依存防止対策」「賞品の提供方法」「社会的地位向上のための取り組み」の5点について言及。広告宣伝の運用と賞品の提供方法の2点については「それぞれ業界団体においてガイドラインが策定されたと承知している。ガイドラインの趣旨とその内容を正しくご理解いただき逸脱することがないよう継続して取り組んでいただきたい」と話した。不正防止対策については「遊技機の不正改造事案や賞品買取事案が全国的に見ると未だ発生している。射幸性の適正管理の趣旨に沿って法令に定められた事項につき引き続き遵守いただきたい」と、のめり込み・依存防止対策については「京都府依存症等対策指針計画に基づき自己申告・家族申告プログラムの導入はほぼ全ての店舗で導入いただいているが、事業者によってその取り組み姿勢には若干の温度差がある。真摯に対応いただきたい」と要請した。最後に社会的地位向上のための取り組みに触れ「防犯や防災への協力はもちろん、地域の清掃活動など日頃からご尽力いただいていると承知しており感謝している。引き続き地域社会との関係を構築し、世の中の変化に伴う新たな課題への対応も含め、健全なレジャーとしてのぱちんこ営業のあり方をこれからもお考えいただきたい」と話した。