京都府遊協が通常総会、新紙幣改刷や物流に関する2024年問題の対策へ注力

京都府遊協_総会

京都府遊協は5月31日、京都市上京区の京都ブライトンホテルにて第60期通常総会を開催。併せて京遊連第72回通常総会及び京遊防第38回通常総会も開催された。総会では全6議案について審議され、すべて原案通り可決承認された。

冒頭の挨拶で白川鐘一理事長は「日本経済は多くの経済活性化要因により回復しつつあり、京都への観光客も一気に増加している。景気が持ち直している反面で、オーバーツーリズムに関する問題も増加している」と府内の現状を述べ、さらに「業界に目を向けるとスマート遊技機の導入でファンの回復や拡大が期待されているが、一方で物流に関する2024年問題や新紙幣への改刷により、営業的には厳しい状況が予想されている。そのため当組合では、昨年5月に遊技機の早期納品・早期設置に関する措置を導入するとともに、本年2月には広告宣伝の京都府自主規制を撤廃するなど、皆様が安定したホール経営を行えるよう対策を講じた。ビジネスにおいては“適応力”が必要不可欠と言われている。先行き不透明な時代には、どんな環境の変化にも速やかに適応できる能力が大切になってくる。当組合もこの総会を契機にさらに一致団結し、依存症対策や法令遵守等に一丸となって取り組むとともに、社会貢献活動など社会的責任をしっかりと果たしていけば、必ずや業界の未来は開けると確信している。今後なお一層のご支援をお願いしたい」と呼びかけた。

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白川鐘一理事長

議長団に木下勲副理事長、今村あきら理事、神農康雄理事の3名を選出して行われた議案審議では、事業報告など上程された6議案を全て原案通り可決。令和6年度事業計画では、「パチンコ・パチスロ依存問題対策の推進」「地域に必要な存在としての社会貢献活動の推進」などの他、「高コスト体質の改善に向けた取り組み」や「業界における障がい者雇用の促進」など全11項目を継続的重点推進事項に掲げた。

来賓では西脇隆俊京都府知事の祝辞を、京都府健康福祉部の山本哲也副部長が代読。多額の寄付や全国車椅子駅伝競走大会の協賛、さらにこの度の犯罪被害者等支援への支援など、長年に渡る多大な貢献に対して改めて謝意を示した上で「今後とも身近で手軽な大衆娯楽として、地域に愛され多くの方の信頼と支持を得ながら、業界のみならず地域社会全体の発展に貢献いただくことを期待申し上げる」と読み上げた。

続いて京都府警察本部生活安全部の西山亮二部長が登壇。「警察が総力を挙げて行っている特殊詐欺やSNS型投資ロマンス詐欺の被害に関し、幅広く広告啓発に取り組んでいただいていることにまずは感謝を申し上げる。ぱちんこ業界を取り巻く状況においては、今年7月の新紙幣への改刷、トラックドライバーの労働時間減少に伴う物流の問題など、様々な課題を抱える中で日々対処されていると存じている。現在、今まで以上に注目されている依存症問題においても、継続して家族申告プログラムの導入や依存症問題に関する各種啓発活動にも取り組んでいるとお聞きしており、引き続き業界においてぱちんこ営業の健全化および依存症対策等に対し、より一層の取り組みを期待している」と祝辞を述べた。

また総会では、社会福祉の重要性を深く認識し多額の寄付を行ったとして、公益財団法人京遊連社会福祉基金に対し、京都府より感謝状が贈られた。

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