遊技機リサイクル協会は5月20日、都内新宿区のTKP市ヶ谷カンファレンスセンターで第18回定時社員総会を開催した。議事では、事業報告並びに事業計画など4議案を審議し、原案通り承認可決となった。
趙顕洙代表理事は冒頭の挨拶で、組合運営の現状について「依然としてメーカーが下取りや買い取りの手綱を緩めない今の状況では、当協会も排出台の取扱量も低くなり、それは決算の数値にも如実に表れている」と危機感を示しながら、「厳しい状況は続いているものの、処理料金の改定やパテント商品開発に注力し、運営に励んできた自負もある。当協会は1都3県のホールが力を合わせ、遊技機のリサイクルと廃棄台の適正推進を掲げて運営してきた大変意義のある団体。今期も課題が山積しているが、引き続き力を合わせて組合運営に励んでいきたい」と語った。
事業報告によると、今年度の遊技機回収実績はパチンコが100,217台(前年比35.17%減/35,247台減)、パチスロは53,276台(前年比13.27%減/7,071台減)。前年度に続いて使用済み遊技機の回収率は低く、ホールの新台購買意欲の低下やメーカーの自主回収率の高まりがさらに広がったこと等を理由に挙げた。協会システムに新たに参加したメーカーは、大和製作所、ベルコ販売、オニオン、ネオスの4社で、これによりパチンコメーカーは35社、パチスロメーカーが55社となった。なお、遊技組合の新規参加はなかった。
また、指定業者から処理料金の値上げ要請が相次いだことから、協会システムの利用促進と適正処理の観点からも必要だと判断し、改訂に踏み切った。本年4月からパチンコ1台あたり1,750円を2,400円に、パチスロは1,550円を2,200円にいずれも650円アップするなど料金改訂を行った。
最後に挨拶した阿部恭久副代表理事は、「メーカーや県遊協の一部では未だ参加していないところもある。それらの参加を促し、システムを持たない日電協にも働きかけを行いながら業界全体でリサイクルシステムを進めていくことが重要」と業界課題を述べた。