日本最大の産業別労働組合であるUAゼンセンのパチンコ関連部会は11月24日、BumB東京スポーツ文化館(東京都江東区)で「第3回パチンコ関連労働組合大運動会」を開催した。大会には過去最多の7組合209人が参加し、玉入れや綱引きといった定番種目のほか、ホールの日常業務を競技化した「パチンコホール業務リレー」などの競技を楽しんだ。
UAゼンセンには「製造産業部門」「流通部門」「総合サービス部門」の三つの部門があり、「総合サービス部門」に所属するパチンコ関連部会には13組合・約3万人が所属。年間7回から8回の部会会議や年に1回の視察セミナー、労働組合と企業側がともに産業課題についてディスカッションする「労使研究会」、ホール労働者の目線から「産業構造の課題」「労働環境の課題」「社会の課題」について政策提言をまとめる「産業政策活動」などの活動を行っている。
今回の運動会は2017年、19年に続く3回目の開催。企業の垣根を超えた部会員同士の団結と、「パチンコ業界はまだまだ元気にやっています!」と業界内外に発信することを目的としている。
当日はこれまでの開催で最多となる7組合・209人が参加。6チームに分かれ、玉入れや綱引きなど計8種目を行った。目玉種目の「パチンコホール業務リレー」では、のぼり作成や景品陳列、落ち玉拾いなどのスピードと精度を競った。
熱戦の末に優勝したのは、メッセグループユニオンと昨年結成されたばかりのパラッツォユニオンによる混合チーム。選手宣誓も務めたパラッツォユニオンの鶴岡正文中央執行委員長は「メッセグループユニオンの方々と一緒に行動する中で、いい刺激を受けることが出来ました。こうやって複数企業が一緒に何かをする機会は多くないので、今後もこういったことには参加したいと思います。次に運動会が開催された際には連覇を目指します」と喜びを語った。
大会を終えて、パチンコ関連部会の部会長を務めるダイナムユニオンの佐藤瑞樹特別中央執行委員は「参加者の方々が今日一日を通して感じた楽しさがそれぞれの職場や企業に広がっていき、活気づいてくれれば嬉しく思います。パチンコ関連部会には現在約3万人が所属していますが、これはUAゼンセン所属の他産業部会に比べると少なく、『パチンコ業界は組織化が進んでいない』と言われています。また、労働組合と聞くとどうしても急進的・革命的なイメージを持たれてしまうことがあります。ですが実際は労働者の権利を主張するだけではなく、労働者と企業をパートナーと考え、企業側の利益を考慮したうえで対話しています。今回の運動会を皮切りに我々の活動をもっと外に発信し、労働組合が企業活動にとって必要な存在だと伝え、参加組合を増やしていきたいと考えています」と思いを語った。