余暇進が7月度の理事会・部会を開催、「若年層の採用トレンドについて」聴講

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一般社団法人余暇環境整備推進協議会(余暇進、佐藤正夫代表理事・会長)は7月25日、都内文京区のTIME SHARING 本郷三丁目 杏林ビルおよびオンラインにて、令和5年7月度の理事会・部会を開催した。今回は人材の採用問題をテーマにパック・エックスから営業本部部長の中村祐希氏を講師に招き「若年層の採用トレンドについて」と題した講演を聴いた。また、会員プレゼンテーションとしてジーピーエムから「遊技業界における防災への取組み」としてホールの災害時対応の重要性と災害備蓄品の紹介、遊技通信社からは低周波域高調波ノイズフィルター「ENEPLATE」の紹介があった。

総合人材サービスのパック・エックス営業本部部長の中村祐希氏による講演では、若年層の採用状況にスポットをあて①新卒者の採用市場、②アルバイトの採用市場、③年収から見る組織の課題の3パートに分け、各パートの採用課題等を指摘しつつ、改善策を促す構成で進められた。

まず①の新卒者採用に関してはコロナショックが減衰し、社会全体の採用意欲が増したことから求人倍率が上昇していることに加え、遊技業界が縮小している中でホール企業における新卒採用の在り方の見直しも進んでいるとして、「新卒採用に取り組む企業数が大きく減っているということはないが採用人数は減っている。内定から入社に至る割合が低く、採用人数は計画割れしている企業がほとんどである」と説明があった。また、コストパフォーマンスが低下していると話があり、企業側が積極的に情報発信して仕掛ける従来のイベント型へ新卒者の反応が鈍くなっており、「Z世代は発信される情報よりも口コミサイトなど第三者の意見を参考にする傾向がある」ことも要因のひとつに挙げられるとして、新卒者を巡る種々の採用環境の変化に対し、今般、ホール企業は新卒者の採用計画を進めつつも中途採用を含めた「若年層の採用」へとシフトしていると状況が伝えられた。

次に②のアルバイト採用に関しては正社員採用の難しさから「従業員比率に占めるアルバイトの割合が上がってきている」と話があった。他方、ホール企業が考える店舗あたりの適正人員数に対し採用人員数を多めに設定する企業が増えており、アルバイトから正社員登用を考える向きがあるという。ただし適正人員数の考え方についてはその算出方法が明確でないこともあり、先進的な取り組みをする企業では時間あたりの適正人員数を算出し、短時間勤務のアルバイトを多く採用している企業もあると紹介した。アルバイトの採用に関しては、重要なポイントとして「アルバイト労働者は就労以外に生活のメインが存在しているためアルバイトを選択している。このため企業が提示した勤務体系に合わない者は求職をせず、企業側も提示条件に合わない者と面接をしようとしないことが課題にある」と述べ、多様な時間帯や勤務時間で採用できる体制が求められるとし「少なくても早番・遅番といった二交替制を見直してはどうか」等のアドバイスがあった。

③の年収から見る組織の課題では同社が独自に収集したホール企業の役職・年齢別の年収データを示しながら、全体の平均年収ベースは上がっているが社会全体の業種の中では順位を下げていることや、年齢別では30代後半から40歳未満が低下しており、平均年齢の若返りを進めている企業が増えていると指摘。その上で若年層が組織(就労)に求める職業感は近年のSDGsに代表される社会性が重要視されていると紹介。具体的には自分に与えられた仕事の意義や達成することによる社会的な効用を示すことがモチベーション向上につながると話し「就労側が何を求めて仕事探しをしているのかを捉えた採用戦略、組織戦略を組んで行くことがこれからの時代ではないか」と述べ講演をまとめた。

会員プレゼンテーションでは、ジーピーエム顧問の大野英明氏から「遊技業界における防災への取り組み」についての提案と関連する災害備蓄品が紹介された。大野氏は、ホール向けに防災への取り組みを提案する理由について、①一時避難所としての適正が高いこと、②災害に強い経営基盤を確立することがもたらす意義(雇用を守ることは地域の経済を守ること)、③地域と共生する企業としての在り方(自社の経営を守ることは地域経済ひいては地域の生活を守ること)、④業界のイメージアップ向上と従業員のモチベーションアップ)を挙げ、すでに実践へ乗り出している佐賀県遊協での取り組み事例と同社取扱い災害備蓄品を紹介した。

また、遊技通信社からは、同社の取引先であるポッシブルの取扱製品「ENEPLATE」の紹介があり、同製品は使用電力量の削減や電気機器の安定化に資する製品で工事不要で取付できる点を特徴としている。

余暇進 7月度理事会・部会

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