京都府遊協は5月31日、京都市上京区の京都ブライトンホテルにて第59期通常総会を開催。併せて京遊連第71回通常総会及び京遊防第37回通常総会も開催された。総会では全7議案について審議され、すべて原案通り可決承認された。
冒頭の挨拶で白川鐘一理事長は「国内ではコロナ禍からの持ち直しが緩やかに進むと予想されているが、世界情勢は見通しが不透明と言われている。業界内に目を向けると、スマート遊技機の導入が始まっているものの、昨年度は営業店舗数・遊技台数が激減し、遊技参加人口も減少の一途を辿る厳しい状況である。今後も業界を取り巻く環境はますます厳しさを増すと思われるが、困難な経営状態が続く中、それぞれが利己的になり連携・団結が薄れることを危惧している。『地の利は人の和に如かず』これは孟子の言葉で、事にあたる際に地形の有利さよりもそれに携わる人々の心が一つになっていることが最も大切であると説いている。当組合もこの総会を契機にさらに一致団結してこの難局に立ち向かい、依存症対策や法令遵守等に組織一丸となって取り組むと共に、社会貢献活動などの社会的責任をしっかりと果たしていけば、必ずや業界の未来は開けると確信しており、なお一層のご支援をお願いしたい」と呼びかけた。
議長団に杉本潤明副理事長、新井若尊理事、木下大佑理事の3名を選出して行われた議案審議では、事業報告など上程された7議案を全て原案通り可決。令和5年度事業計画では、「依存問題に向けた諸施策の推進」「積極的な社会貢献活動の推進」などの他に「高コスト体質の改善に向けた取り組みの推進」を新たに追加した全12項目を重点推進事項に掲げた。第6号議案の任期満了に伴う役員改選の件では、白川理事長の再任が決定した。
来賓では西脇隆俊京都府知事の祝辞を、代理で登壇した京都府健康福祉部の山本哲也副部長が代読。多額の寄付や全国車椅子駅伝競走大会の協賛、さらにこの度の犯罪被害者等支援への支援など、長年に渡る多大な貢献に対して改めて謝意を示したうえで「今後とも身近で手軽な大衆娯楽として地域に愛される、多くの方の信頼と支持を得て業界のみならず、地域社会全体の発展に貢献いただくことを期待申し上げる」と述べた。
続いて京都府警察本部の仲川徹生活安全部長が登壇し「新型コロナ感染症が5類に分類されたが、厚生労働省からは今後の感染症に対する健康習慣が公表され、個々人の行動の基本的な方針が謳われたところである。本業界においてはスマートパチスロ、スマートパチンコといった新たな分野への取り組みがなされ、その進展が期待されていると認識している。今後、規制が緩和され人の流れや経済活動が活発化する中にあっても、安全かつ安心して多くの人々が娯楽を楽しめるよう、業界においても引き続き営業の健全化および依存症対策等を一層推進してくれるよう期待している」と述べた。
また総会では、社会福祉の重要性を深く認識し多額の寄付を行ったとして、公益財団法人京遊連社会福祉基金に対し京都府より感謝状が贈られた。