京都府遊協は6月10日、京都市上京区の京都ブライトンホテルにて第58期通常総会を開催。併せて京遊連第70回通常総会及び京遊防第36回通常総会も開催された。総会では全7議案について審議され、すべて原案通り可決承認された。
冒頭の挨拶で白川鐘一理事長は「一昨年から続く新型コロナウイルス感染症は現在も変異を繰り返しオミクロン株の脅威に晒されている中、ロシアによるウクライナ侵攻も長期化し、不透明な情勢が続いている。業界内に目を向けると、旧規則機の撤去期限である1月末を境に休業店舗数、設置遊技台数が激減し、業界に対する様々な逆風と相まって、依然として厳しい状態にある。本年度も引き続き、新型コロナウイルス感染防止対策はもとより、撤去後の旧規則機の適正処理、依存症対策への対応、関係法令遵守等に組織一丸となって取り組むと共に、社会貢献活動などの社会的責任をしっかりと果たしていかなければならない」と挨拶した。
議長団に坂本真吾副理事長、新井若尊理事を選出して行われた議案審議では、事業報告など上程された7議案を全て原案通り可決。令和3年度事業計画では、「新型コロナウイルス感染症への適切な対応」「依存問題に向けた諸施策の推進」「積極的な社会貢献活動の推進」など12項目を重点推進事項に掲げた。第6号議案の役員の補充選任の件では、理事1名、監事2名の補充選任が決定された。
来賓では西脇隆俊京都府知事の祝辞を、代理で登壇した京都府健康福祉部の山本哲也副部長が代読。多額の寄付や全国車椅子駅伝競走大会の協賛を通した社会福祉への貢献に対して感謝を述べたうえで、「今後とも身近で手軽な大衆娯楽として地域に愛される、多くの方の信頼と支持を得て業界のみならず、地域社会全体の発展に貢献いただくことを期待申し上げる」と述べた。
続いて京都府警察本部の秦正浩生活安全部長が登壇し「パチンコは我が国の代表的な娯楽産業として親しまれている一方で、パチンコへの依存問題について国民の高い関心を集めている。そのような中で、遊技機の不正改造事犯や違法な広告宣伝事犯が散見されるなど、依然として業界の健全化に向けた課題も見られる」と指摘。さらに遊技機規則の一部改正により撤去した遊技機の確実な廃棄の協力も求めた。そのうえで、パチンコ産業が今後とも誰もが安心して遊技を楽しむことができる娯楽産業として、多くの人々から受け入れられるよう依存防止も含めた一層の健全化への対策に積極的に取り組むよう求めた。
また総会では、多額の寄付や福祉車両の贈呈などを通じ京都府の社会福祉に貢献したとして、公益財団法人京遊連社会福祉基金に対し京都府より感謝状が贈られた。
総会後には新型コロナウイルス感染拡大対策を徹底した上で、3年ぶりに懇親会も行われた。