日遊協の人材育成委員会は7月29日、会員企業の人事担当者を対象にした「第18回人材育成フォーラム」をウェブ会議システムを利用して実施した。
今回のフォーラムではセミナーは行わず、人事担当者同士の情報共有に特化したプログラムを企画。幅広い業務を抱える人事担当分野から、テーマを「採用」「労務」「研修」「ダイバーシティ」に絞り参加者を募集した。
冒頭、担当の都筑善雄理事は、「人事部門ではコロナ禍での意識変化に加え、DX、リモートワーク、ダイバーシティ、セカンドキャリアなど法律の改定や新しいワードが次々に目の前に出てきている。新しい取り組みは待ったなし。同じ局面に立っている担当者同士が積極的な意見交換できるようこの場を設けた」と挨拶した。
ディスカッションは、1グループを参加者4~5名とファシリテーターを務める委員1~2名で構成し、60分分ずつ2回行われた。1回目は6グループ、2回目は7グループで進行し、終了後は各グループの内容が全体に共有された。「採用」のグループからは、多様な採用タイミングの効果的な手法や求人媒体の選択、他業種展開している企業のケースなどが挙げられた。「労務」グループでの話題は多岐にわたり、なかでもコロナ禍での業務関連の対応とワクチン接種の社内ルール(ハラスメント防止を含む)、店舗の適正人数の変化や評価制度などについて語られた。「研修」のグループでは、やはりコロナ禍での研修の在り方や課題の共有がされた。「ダイバーシティ」のグループでは、男女ともに若年層の店長を目指さない横斜めのキャリアプランや、ベテラン層のセカンドキャリア考察、副業の是非や、副業可とした場合のメリットや実例などが共有された。
終了後のアンケートは大多数が満足と回答し、「ホールとメーカー、業種の違いはあっても、人事の悩みは共通であるとわかった」「業界の仲間、他社の幅広い年代の方々と、共通するテーマで課題感を共有し、基本楽しく気持ちのあがる時間を過ごさせていただいた」「他のテーマも気になることがたくさんあった。次回があったらぜひ参加したい」といった感想が寄せられた。
最後に羽山雄介副委員長が、「今各社の人事担当者は同じような課題を抱えておられるように思う。また経営層が比較対象とする先が、他業界の大手企業の在り方であったりするケースも増えてきている。ぜひこのフォーラムをきっかけに、ダイレクトに情報交換できるような人脈を作っていただければと思う」と挨拶しフォーラムを閉じた。