行政担当官がパチンコへの依存対策など3点を要請/大阪府遊協

大阪府遊協は6月12日、大阪市天王寺区のシェラトン都ホテルにて令和元年度通常総代会を開催した。総会は組合総数71名中、委任状出席を含め69名の出席により成立。令和元年度事業報告並びに収支決算等承認、令和2年度事業計画並びに収支予算決定、組合定款の一部変更、役員の補充選任の件など4議案を審議し、いずれも原案通り承認可決した。

事業報告によれば、令和2年3月末現在の組合店舗数は前年比49店舗減の604店舗、遊技機設置台数は同比10,734台減の255,000台。事業計画では、ホールにおける新型コロナウイルスの感染防止を第一に図るとともに、「依存問題への対応」「ファンの回復・拡大」「安定したホール経営の確立」「積極的な社会貢献活動」を基本方針とし、依存問題に向けた諸施策の推進など14項目を継続的重点推進事項に盛り込んだ。

総会には、来賓として大阪府警察本部生活安全部の高木久部長、石川善嗣保安課長、丸山忠彦保安課長補佐が臨席。祝辞を述べた高木部長は、大遊協が取り組む犯罪撲滅のための広報啓発活動や社会貢献活動に対して謝意を述べるとともに、「パチンコへの依存対策」「ホール駐車場における児童の車内放置の未然防止」「旧規則機の経過措置の延長」の3点について言及。

このうちパチンコへの依存対策については「緊急事態宣言により外出自粛が要請される中、一部店舗の営業により他府県から多くのお客が来店した事で、パチンコ依存症というワードが全国にクローズアップされた。感染の危険を顧みず開店前から軒先に行列をなす遊技客の姿に多くの国民が驚きを持って見られ、新聞やテレビ等で連日報道された事は業界において大きなマイナスイメージであり残念なこと。同時に、パチンコはこんな時期までもやめられないのかと依存症に対する懸念が広まっていることも事実」と述べ、18歳未満の立ち入り禁止の徹底や自己申告などの依存対策を適切かつ着実に実行するよう求めた。

挨拶に立った平川容志理事長は、最重要課題として取り組む依存問題対策について報告しながらも、「パチンコ営業はコロナ禍の影響を受け、パチンコを楽しむお客様が激減しており、府下の組合店舗数も減少傾向が続いている。私共を取り巻く経営環境は非常に厳しいが、大遊協はホール営業者としてファンに親しまれる大衆娯楽を維持・継続するとともに、法令の遵守、健全営業を堅持せねばならない」と述べ、組合活動への理解と協力を呼び掛けた。

表彰状授与式では大遊協の社会貢献事業に対し、大阪府中小企業団体中央会の谷山真記子事務局長及び大阪府知事から感謝状が贈られた。続いて令和元年度暴力排除等優良支部に対する表彰が行われた。

平川容志理事長

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