エンタテインメントビジネス総合研究所とシーズはこほのど、両者が合同で実施した「パチンコ景気動向指数(DI)調査」の結果を公表した。
この調査はパチンコ経営企業を対象に、年4回実施しており、業界の短期的な景気動向を示すもので、今回の調査は2020年3月12日~3月27日にかけてファックス及びWEBアンケートにて実施。84社、126地域から回答があった。
報告書によると、収益や売上、粗利といった「全般的業況」は、▲49.2ポイント(前回比18.4悪化)まで落ち込んだ。3カ月後の業況については、大規模事業者は▲51.5と横ばいなのに対し、中規模は▲66.7、小規模では▲79.3と中小規模事業者における悪化が顕著で、全体では▲61.7ポイントに落ち込むことを見込んでいる。悪化の理由としては、「自店来店客の減少」が現況で76%、先行きでは70.5%と7割以上を占めている。
「稼働状況」は、パチンコが▲59.4ポイント(前回比17.1悪化)、パチスロが▲40.3ポイント(前回比1.6悪化)となり、パチンコで大幅に悪化。「遊技料金別」では低貸玉パチンコの悪化が顕著で、▲43.9ポイント(前回比30.6悪化)となっている。
「資本投資気運(遊技機)」は、7.2ポイント(前回比5.3良化)、3カ月後には12.3ポイントまで回復する見通し。一方、「資本投資気運(遊技機以外)」は、4.8ポイント(前回比3.6良化)となったものの、3カ月後には一転して▲11.5ポイントまで悪化する見通しとなった。
今回はトレッド・ウォッチのテーマとして「新型コロナウイルスの影響と対策」についても質問しており、2月と比べて3月は客数、売上・粗利については、9割以上の事業者が「減少した」(「大幅に減少」「やや減少」の合計)と回答。今後の不安に関しては「顧客の感染」が9割を超える結果となった。なお、「ウイルス対策」としては、ほぼすべての事業者が「消毒液の設置」「ハンドル消毒」「従業員の手洗い励行」を実施していることが分かった。