「幼児車内放置ゼロ」巡回活動の結果を報告/回胴遊商

今年8月、茨城県内にあるショッピングセンターの駐車場において、回胴遊商組合員である㈱ユムラ商事の従業員が、車内に放置された幼児を発見し、事故を未然防止した。この件は、回胴遊商による平成30年度「幼児車内放置ゼロ」巡回活動の結果報告の中で触れられている。

平成17年8月からの活動開始以来、14年目を迎えた同活動。同活動は、回胴遊商の組合員販社に所属する社員等が、取引先のホールを訪問した際、幼児が車内に放置されていないかホール駐車場を見回るというもの。同組合では、毎年5月1日~10月末までを活動の強化月間とし、取引先ホールの駐車場に到着した際か帰る際のどちらかは、必ず駐車場を一巡して異常がないかを見て回ることとしている。

上述の発見事例では、組合員販社の従業員がプライベートで訪れたショッピングセンターで駐車した際、となりに停車していた車の後部座席のチャイルドシートに乳幼児を発見したため、すぐに駐車場の警備員に連絡し、事故を未然に防ぐことができたという。

回胴遊商による活動報告によると、同組合では今回のケースで特記すべきこととして、発見者は普段、ホールに出入りする営業担当社員ではなく事務担当社員であり、かつ、発見場所もホールではなく、プライベートで訪れたショッピングセンターだということを挙げた。つまり、ホールへの営業活動中に限らず、普段から注意を働かせたことが、今回、事故の未然防止に繋がった大事なポイントだということだ。これは「幼児車内放置ゼロ」の活動趣旨が、組合内のより末端側にも浸透していることを意味している。

活動報告では、実際にホール駐車場を巡回した組合員の声として、「一般の来店客からも『お疲れ様』と声を掛けられ、同活動の認知が高まっている」ことも挙げられた。また「事前にホールに声掛けした上で行ったことで、スムーズに活動できた」「警備員のいないホールは、スタッフと一緒に手分けして巡回を行った」など、ホール側との連携強化も伺える。これも同活動を継続的に実施した賜物と言えそうだ。

ホール業界全体では、以前に比べると減少傾向にあるとは言え、決して油断してはならない来店客による乳幼児の車内放置事故。近年でも死亡事例は散見され、また例え、一時、死亡事故がゼロになったとしても、完璧に防ぐ手立てがない以上、いつまた再発するかは分からない。その点でも、同組合の継続的な活動が意味するところは大きい。

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